暁 〜小説投稿サイト〜
ラブライブ!〜夕陽に咲く花〜
第12話 誰の為に僕は動く?
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訳なくなる。


「ど、どうぞ先輩。こっちに座ってください」
「お?ええの?ありがとなー」
「ところで、今日は一体どうしたんですか?なんていうか....ここに来る理由が見当たらないんですけど」



 僕がそう訊ねたとき丁度ウェイトレスさんがおしぼりとお冷、それからメニューを持ってきた。
東條先輩は上着のブレザーを脱いでカーディガン姿になると、



「そうやねぇ...今日は少し暑いから。それじゃあ”レーコー”にしようかな」
「え!?れ、れーこー...ですか?」
「そ、レーコー」



 東條先輩の口から聞き慣れない単語が飛び出してきた。果たして"レーコー"というものは何なのか。
僕が質問しようとしたところで東條先輩はすぐに教えてくれた。

「流石にこっちやと通じないか〜。"アイスコーヒー"って言うんよ」
「は、はぁ。かしこまりました。そちらのお客様は?」

なるほど......アイスコーヒーって意味なのか。どこの地域で使われる言葉かは定かではないけど、先輩の喋り方を知る限り関西とかの方言なのかもしれない。

ウェイトレスに話を振られ、花陽は凛と相談して『メロンソーダ』と『オレンジジュース』を注文した後、ウェイトレスはとてとてと厨房の奥へ消えていった。
ちなみに付け加えておくと、メロンソーダは花陽の好きな飲み物だ。僕も好き。


「あのな。"レーコー"って言葉は実はもう殆どの若者は知らないんよ」
「え?そうなんですか?」
「そうなんよ。何処に行っても"レーコー"って言葉が通じなくて、きっといつかはわかる人現れると思うていつも敢えて"レーコー"って言うんよ。ちなみに、関西の方言やで」



じゃあなんで東條先輩はその言葉を知ってるのかな?
花陽と凛も特に追求すること無く、メニューを眺めて「これおいしそうだね」、「ホントだ。これ春くんに奢ってもらおうかにゃ」などと小声で話してる。
聞こえてるし、奢ったりしないからね?僕は君達の財布......じゃないと信じたい、から。


「奢らないよ?」
「聞こえてるにゃ!」


寧ろ、聞こえてないと思っていた事に驚きだよ。
カランと、氷がコップの中で動く音がする。





「そんじゃ、そろそろ本題を話すね」
「...お願いします」



ごくりと生唾を飲み込む音が聞こえた。
僕達の間に緊張感が漂っているのは気のせいだと思いたい。
先輩が、口を開くのを待つ。




「───音ノ木坂学院スクールアイドル"?’s"について」



その時、花陽の目が光ったような気がした。ううん、間違いなく光った。




「ウチの学院で最近出来て、3日後に講堂でファーストライブが行
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