340部分:第四十六話 第五の戦場その五
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第四十六話 第五の戦場その五
「じゃあよ。このスペインのワイン飲めよ」
「シグロだ」
シュラはそのワインの柄も話してきた。
「いいワインですね」
「そうだな」
アフロディーテとアルデバランもそのワインを楽しんでいた。
「スペインのワインは安いうえに」
「それでいて飲みやすいな」
「確かに」
シャカはその二人の言葉に目を閉じてはいるが納得している顔で頷くのだった。
「この味は。いいものです」
「本当にそう思っているのか?」
ミロは今のシャカの表情からそうは思えなかったのである。
「シャカ、本当に」
「そうですが」
シャカ本人の弁ではそうなのであった。
「そう見えませんか」
「ちょっとな」
「俺もあまり」
それはアイオリアも同じであった。彼もまたいぶかしむ顔になっていた。
「御前が美味いと思うのならそれでいいがな」
「ですが実際に美味しいですよ」
ムウは素直にそのワインを飲んで穏やかな笑みになっていた。
「このワインは」
「そうだな。それにスペイン料理も」
カミュはワインだけでなく料理も楽しんでいた。パエリアもトマトのサラダも充分過ぎる程楽しんでいた。表情にはあまり出てはいないがそれでもだった。
食べていた。食欲からそれがわかるのであった。それを見てまた周りの面々が言うのであった。
「あれっ、よく見たらカミュ御前」
「かなり食べていないか?」
デスマスクとアイオリアが言うのだった。
「何か澄ました顔でよ」
「食べるのだな」
「そうだな。俺もかなり食べているが」
「俺と同じ程度食べている」
シュラとアルデバランもそのカミュの食欲を見ていた。
「確かに御馳走もお酒もかなりありますが」
「意外ですね」
今度言ったのはアフロディーテとシャカであった。
「貴方がそこまで食べられるとは」
「健啖家だったのですか」
「食べることも飲むことも好きだ」
カミュ自身もこのことを隠さなかった。
「私の趣味の一つだ」
「そうですね」
ムウはカミュのその言葉を聞いて既に知っているように述べた。
「カミュは色々な趣味を持っていますね」
「そうだったのか!?」
ムウのその言葉を聞いて驚いた顔になるミロだった。
「そんなに趣味が多かったのか、カミュは」
「食べることと飲むだけでなく」
ムウはミロの言葉を受けてそのうえで述べるのだった。
「絵画に彫刻に詩に読書に音楽鑑賞に演奏と。色々ありますね」
「ただの暇潰しだ」
本人はこう言うだけであった。
「ただそれだけだ」
「俺そんなの全然趣味じゃねえぞ。パスタ作り位か?あと歌だな」
「俺はフラメンコギターと闘牛だが」
「私は薔薇の栽培とサウナですが」
「俺は大工と放牧だが」
他の面々はこ
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