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トラベル・トラベル・ポケモン世界
15話目 漆黒の者(後)
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ーはうなずいた。
 ラッキーは、ギャラドスの体力を回復させたいという強い思いで、巨大生花フシギバナの攻撃を避けていく。
「今! “うたう”」
 グレイの指示で、ラッキーは“うたう”を使った。技は見事に巨大生花フシギバナに命中し、眠らせた。
「いいぞ! しばらく休憩しろ」
 時間稼ぎが目的であるため、眠った相手をわざわざ攻撃して起こす必要はない。眠った相手は刺激せず、ラッキーは休憩にはいった。

 グレイは、ギャラドスの方へ目をやった。
 グレイから見て、ギャラドスはかなり体力が消耗しているように見えた。しかし嬉しい光景もあった。敵の緑液体ランクルスが倒れて動かなくなっていたのだ。
 ギャラドスは現在、2体いる五芒星スターミーの片方に攻撃している。“まもる”の無敵時間は終わったらしい。
 雨が降っているせいで、敵の五芒星スターミーの“ハイドロポンプ”の威力も上がっているが、緑液体ランクルスが倒れた今、そんなものは大した脅威でなかった。
 ギャラドスは、あっという間に五芒星スターミーにダメージを与えていく。

 グレイは再びラッキーの方に目をやる。巨大生花フシギバナはまだ眠っている。ラッキーは体を休めながらも、注意深く敵の目覚めを待っている。
 ラッキーが何かに反応した。巨大生花フシギバナが目覚めたのだ。
 巨大生花フシギバナは“ねむりごな”を放った。
「姐さん! “マジカルシャイン”!」
 “ねむりごな”は攻撃技ではないので、直接的な破壊力はない。ラッキーが放つ直接的は破壊力のある“マジカルシャイン”に打ち消された。
 ライフ団のアークは、五芒星スターミーの指示に集中しており、おそらく巨大生花フシギバナの事は意識から外れている。
 トレーナーの指示がない巨大生花フシギバナと、グレイの指示があるラッキー。さらにラッキーは、“タマゴうみ”をギャラドスに届けるという熱い思いがある。
 指示の有無と熱い思い。これによって、ラッキーは相手との大きな実力差を打ち消している。

 しばらくラッキーに指示していたグレイは、奥からギャラドスが帰ってくるのを確認した。かなり大きなダメージを受けたようで、ボロボロの状態でこちらに向かってくる。
 奥を確認すると、そこには倒れて動かなくなった五芒星スターミーが2体いることが確認できた。
 この場に残っているポケモンは、ギャラドス、ラッキー、巨大生花フシギバナ、この3体だけとなった。
「KK! “こおりのキバ”」
 ギャラドスは、巨大生花フシギバナに全力で突撃しながら“こおりのキバ”で攻撃する。ギャラドスの攻撃で巨大生花フシギバナは吹っ飛んだ。
 その隙に、ラッキーが“タマゴうみ”でギャラドスを回復させた。
「姐さん! ありがとう! あとはあいつに任せてくれ!」
 グレイに言われ
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