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トラベル・トラベル・ポケモン世界
14話目 漆黒の者(前)
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 グレイが旅を始めてから、はやくも4ヶ月が経過した。
 エレナと2回目のバトルをして、その後ヒトツシティのジムリーダーからジムバッジを手に入れた時期が、グレイが旅立ってから約1ヶ月後の事であったので、あれからは約3ヶ月が経過していることになる。
 グレイは、打倒エレナを目指してポケモンを鍛えるべく、数多くのトレーナーと積極的にバトルしている。もはや、ギャラドスの戦闘欲求を満たすノルマなど自然に達成できてしまう程である。
 繰り返されるバトルにより、グレイのポケモンはさらに強く成長した。
 ちなみに、エレナと2回目のバトルをしてから今日までの約3ヶ月間、グレイは何回かエレナにバトルを挑んだが1回も勝てていない。2回目にバトルした時には互角に戦えていたハズなのだが、グレイとエレナの実力差は存外に大きいらしい。
 決してグレイとポケモンが成長していない訳ではない。その証拠に、グレイは約1ヶ月前にフッタツシティのジムリーダーに勝利し、2つ目のジムバッジを手に入れている。しかし成長しているのはグレイだけではない。エレナも日々成長しており、中々に追いつけないのである。



 現在グレイは、山奥にあるポケモンの保護施設『幸運の家』に滞在している。
 幸運の家は、捨てられたり虐待を受けたポケモンの心の傷を癒す場所である。
 人間の補佐として、ラッキーというポケモンが多く働いていることが、幸運の家の名前の由来であろう。
 ラッキー、たまごポケモン。ピンク色で、たまごのような丸っこい体に、小さな手足がある。お腹にはカンガルーのようにポケットがあり、たまごが入っている。幸せを運ぶと言われているポケモンで、弱った者にたまごを分けてあげる心優しいポケモンである。
 幸運の家は保護施設であり、本来は旅人の宿泊施設ではないのだが、道に迷ったグレイを快く受け入れてくれたのである。
 幸運の家があるビライ山は、普段は比較的安全な山であり普通は迷うことはないが、ごく(まれ)に深い霧が発生することがある山である。グレイは運悪く深い霧と遭遇し、いつの間にか登山道を外れて獣道を歩いていたのである。
 登山道が存在する山で迷った場合、頂上を目指すのが良いと一般的に言われている。グレイは一般論に従って頂上を目指し、そして幸運の家に辿りついたのだ。
 グレイは今まで知らなかったが、この幸運の家は業界では有名な施設であり、数多くのポケモンの心の傷を癒して更生させた実績をもつという。

 グレイがこの施設に辿り着いてから2日が経った。この施設に漂う優しい雰囲気はグレイにとって居心地が良く、最近はバトルばかりしていたグレイの心を安らかにしていた。
 しかし、いつまでもここに居ることはできない。施設の人に迷惑をかけ続ける訳にはいかず、戦闘狂のギャラドスのストレ
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