覚醒はいつも唐突に来るけど、それを支える土台があってこそ
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ださい。時間さえ稼いでくれれば助けに行きますんで」
そう言ってハムリオさんが首に掛けていたシルバーのドクロを槍に変化させ、白音ちゃんが拳を握って走り出す。
「こっちも遅れずに行くわよ!!二匹は抑えておくから、その間に朱乃とイッセーでなんとか一匹を仕留めて!!」
「イリナ、一匹を抑えてろ。すぐに片付ける!!」
こうしている間に木場君はそっと場を離れて聖なる気が感じられる方へと向かう。
「フリード、エクスカリバーの統合にはまだ時間がかかる!!なんとしても止めろ!!」
「分かってまさぁ!!」
フリードと呼ばれたエクソシストが量産品の光剣で斬りかかろうとしてくるのを手を上げて制す。
「君達のことは僕に全て任されている。僕の話に付き合うのなら、手を出さない」
フリードが踏みとどまり、バルパーの命令を待つ。量産品の光剣では不利なことをちゃんと理解していて、エクスカリバーの統合を待つほうが良いと最初から考えていたな。
「何の話に付き合えと?」
どうやら対話を選んでくれたようだ。だから、昔の名前を、教会に所属していた頃の名前を告げる。
「僕の昔の名前はイザイヤ。この名に聞き覚えはあるかい?」
「イザイヤ?ああ、あの時逃げ出した奴か。悪魔になって生き延びていたのか」
「そうさ。貴方が失敗作だと切り捨てた実験体さ!!」
落ち着け。頭を冷やせ。爆発させるのは攻撃の一瞬だけだ。それまでは押さえつけて力を貯めるんだ。
「追放されたのは聞いていたけど、まだ生きていたんだね。おかげで敵が討てる。詐欺師に相応しく夢を破って殺してあげる」
そのために真正面からエクスカリバーを叩き折る。欲を言えば7本全て統合した物を折りたいのだけど、そこまでは欲張り過ぎかな。
「私の夢を破るなど不可能だ。私はね、子供の頃から聖剣に惚れ込んでいた。聖剣を手に悪を切り捨てるのを何度夢見たことか。だが、私に聖剣を扱うことは、ましてや量産型の光剣すら扱えなかった。その時のショックがどれほどのものか貴様に分かるか!!だが、私は諦めなかった。どうにかして聖剣を扱う方法を見つけ出そうと」
「あの計画を立てた。低ランクの聖剣なら扱える子供を集め、ランクの高い聖剣を扱えるようにする訓練を施す計画を」
「そうだ。だが結果は知っての通り。どうすることもできなかった。そんな時に天啓が降りたのだよ。街に居た子供が読んでいた日本のコミックに答えがあったのだよ。多くのものから少しずつ力を抜き出して一つにする。つまりは聖剣の扱うのに必要な因子を抜き出して一つにまとめ、誰かに移植する。聖剣を扱う因子を抜き出すのには死んでいる方が楽でね。無論、生きたままでも問題はないが激しい苦痛に見舞われる。そ
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