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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#6
呪縛の死線 玲瑞の晶姫VS漆黒の悪魔
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なぁーんにも見えねーけど?
ゴミって一体どれか……教えてもらえませんかねッ!」
「え!?」
 凄味と共に質問を質問で返された警察官は、その迫力に気圧されたじろく。
「ど・こ・に? ゴミが落ちてんだよ〜? えぇ、アンタ?」
「こ、コレは貴方の荷物!? い、いや、それは大変失礼した……!」 
 職務に忠実かつ愛国心の厚い公僕がミスを侘びると同時に、
すぐ傍で笑い声が一斉に弾けた。
「……」
「ふ、ふ、ふ」
 雰囲気に乗せられたのかアラストールに加えヴィルヘルミナまで、
前髪で表情を隠しながら口唇を笑みの形に曲げている。
「アハハハハハハハ! 
まぁ、あれじゃあゴミに間違われてもしょうがないわよ。
逆に追求された警察官の方が可哀想よね」
 よほど可笑しかったのか、無垢な笑みを絶やさないシャナをポルナレフは
ムッとした表情でみつめる。
「一体! 誰の所為でこーなったと想ってんだ!?
オメーがいきなり殴るからバッグがブッ飛んだんじゃあねーかッ!」
「うるさいうるさいうるさい! 
おまえがヴィルヘルミナに変な事しようとしてたからでしょッ!」
 うぅ〜、とその身長差を無視して火花を散らす二人を老人と淑女が
まぁまぁと引き離す。
「取りあえず、今日はホテルに泊まり、これからのルートを考える事にしよう。
スタンド戦で消耗した体力も回復させねばならんしな」
 ジョセフがそう言ってまとめ、船上で予約を入れておいた場所に全員を促す。
 シャナとポルナレフはまだお互いを牽制しながら後に従った。
「いつも、御苦労が絶えないようでありますな?
マスターの御心労、身につまされる想いなのであります」
 傍を歩く少女ではなく、あくまでもう一人の男のみを対象として
淑女は雇い主を労る。
「いやぁ〜、確かに “孫” が多いと色々大変じゃが、
でもまぁにぎやかで良いものじゃよ。
それにこの手の事には慣れておる。
承太郎もまだ子供の頃は、お爺ちゃんお爺ちゃんとワシの膝の上から離れ
ヌオォォッッ!?」
 隣を歩いていたジョセフがいきなりヴィルヘルミナの前から消え、
その下から驚愕と苦悶が同時に上がった。
「余・計・な・コト、くっちゃべってンじゃあねぇ。
少し早めにあの世へ送ってやるぞ? クソジジイ」
 凄まじい速度で傍にきていた無頼の貴公子が、
祖父の頭をヘッドロックで固定しギリギリと絞っている。 
 老人は左手で腰の位置を叩き、タップ (降参) の意を表するが実孫は聞き入れない。
 その傍でシャナがもう少し聞きたかったのにと、
瞳を顰めて指を口唇に当てていた。
「本当に、御苦労が絶えないでありますな」
 彼岸と此岸の狭間で友二人の姿がチラつくジョセフの横で、
ヴィルヘルミナがもう一度静かに言った。



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