望み喰らいし魔法使い
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ントムが現れた。恐らく、彼がこの凄惨な光景を作り出した黒幕だろう…。
「誰だ貴様は…!!?」
『む?まだ生き残りが居たのか。まあいい、冥土の土産に教えてやる。私の名はスケルトン、あの人間だった者達の姿はファントムと言う存在だ。』
「ファン…トム…!?」
骸骨のファントム…スケルトンは皇巳からの質問に彼の家族の変化した存在について語る。
ファントムとは、魔力を宿した人間「ゲート」が希望を打ち砕かれ絶望し、怪物へと変わり果てた存在…。その人間の姿と記憶を奪って社会に潜り込み、別のゲートを絶望させファントムへと変化させる…と言う行為を繰り返して同胞を増やしている。
そして、今回の様に日蝕の日のみだが大量のファントムを生み出す行為を「サバト」と言う儀式であり、皇巳を除いた王御一家を始めとしたその他の人間はゲートであるが故にその犠牲と化してしまったのだ…。
「何で…何で俺の家族を…!?」
『それ以上は君が知る必要は無い。だが、強いて言うならば、更なる力を手にする為…だと言っておこうかな。その犠牲かてとなれた君の家族は我々に感謝すべきだと…「…ざげんな…!!」』
ファントムと化した家族はもう元には戻れない…そんな非情な現実に、地面に手と膝を付き打ちひしがれている皇巳だが、スケルトンの身勝手な発言を聞き、腕をわなわなと震わせ、血が流れる程両手を強く握り締めながら立ち上がり…
「何がファントムだ…何がゲートだ…何が更なる力だ…!!そんなくだんねぇモンなんかの為に俺の家族を化け物に変えやがって…!!許さねぇ…てめぇだけは絶対に…許さねぇっ!!!!ウオオオオォォォォッッッッ!!!!!!!!」
眼で刃の如く鋭く睨みつけながら怒りの咆哮喉を上げてスケルトンに向かって走り出し、憎悪と殺意を籠めた拳を振り上げようとする。が…
『『『フゥゥゥゥッッッッ………!!!!』』』
「なっ…!!?くっ…離せっ!!このっ!!」
突然スケルトンの前に、先程残った一部である三体のファントムが彼を守るかの様に現れ、内一体が皇巳の拳を片手で容易く掴んで彼の攻撃を阻止する。
『フッフッフ…私への攻撃は全て彼等が防いでくれる。更に言っておこう…今君の暴挙こぶしを止めているファントムは、皆君の家族「だった」存在ものなのだよ。』
「なっ…何だとっっ!!?」
自分のスケルトンへの攻撃を防いでいるファントムは、そのスケルトンの仕掛けたサバトにより姿を変えられた家族の成れの果て…更なる絶望の真実に皇巳は動揺を隠せず目を見開き驚愕する…。
『スケルトンに…触れるなっっ!!』
「うわああぁぁっっ!!?」
その隙を付いた、上半身は禍々しい模様が付いた白い彫刻像の様な逞しい肉体をした
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