望み喰らいし魔法使い
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受諾、取り込む魔法「マナアクセプト」の力である…。
『此奴の魔力は既に無い…。』
マナアクセプトの力によりマーメイドの魔力を全て吸い尽くしたシーサーペントのオーラは、口を離してアクセプターの体内に戻ると、目を閉じた琉妃が解放される。
『琉妃!!大丈夫か?』
『……。』
『良かった…まだ生きてる…!!』
アクセプターは直ぐ様琉妃を抱き抱え、彼女の胸元に耳を当て生存確認をする。どうやら心臓の鼓動が聞こえる当たり、無事に生きている様でありアクセプターは安堵する。
(安心するのはまだ早い。確かに貴様の妹の肉体は無事だ。だが、一度はファントムとなった事により精神を失っている。即ち、今の其奴は「生きた人形」と変わらぬ…!!)
『何だと!!どうすれば完全に元に戻せる!?』
(逸るな…その手段を教えてやる…!!)
だがシーサーペントの言う様に、今の琉妃は一度は完全にファントムへと変貌した影響で精神が喪失し「生きた人形」の状態…。どうすれば彼女の精神を戻せるのか詰め寄るアクセプターに答える様に、彼の手元に青い光の塊が発生し、それは先程喰らったマーメイドの顔を模した指輪「マーメイドリング」と底の方に僅かな青い光が入った透明の菱形の水晶となる。
『これは…!?』
(「賢者の器」…魔力を集め、満たされたそれは命に活力を与える魔宝石へと変わる。そして儂は、喰らったファントムの魔力を新たな魔法に変える力を持っておる。)
『成程な、奪ったファントムの魔力の半分は新しい戦力、もう半分は琉妃の命を救う為の糧になるって訳か。』
透明の水晶…「賢者の器」は魔力で満たされた時、あらゆる生物に命を与える水晶。マナアクセプトは対象を飲み込み、その血肉や魔力を奪い取る魔法。更にシーサーペントはその奪った魔力をアクセプターリングへと変化させる能力を持つ。
これらの要素から自分のするべき事は「琉妃を完全に救う為、ファントムを倒し続ける」事だと答えを導き出すアクセプターは…
『なら、その肥やしになって貰おうか。骸骨野郎!!』
琉妃を救う為の魔力を奪うべくアクセプターライフルスピアの刃先を骸骨野郎…スケルトンへと向ける。
『ハハハ!!喰らった魔力を己の魔法へと変化させる力か。これまでそんな魔法使いの存在なぞ聞いた事は無い。実に興味深い…!!』
しかし、スケルトン本人はファントムに変える筈のゲートが敵である魔法使い(アクセプター)へと覚醒し、その彼によりサバトで誕生させたファントムを倒され憤慨するのかと思いきや、「喰らった敵の魔力を魔法に変える魔法使い」と言う前代未聞の存在に興味を示し笑い出す。
『面白い物を見せてくれた礼にこの場は見逃そう。だが、何れ君の力は何れ我々が頂く事に
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