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世界最年少のプロゲーマーが女性の世界に
23話 一夏VS鈴 その3 & 無人機戦 ラスト
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 一夏の呼び声に応えるように雪片の刀身に光が迸る。刀の中心から外側に溢れていく光が膨れ上がり刃を作り上げた。莫大な情報を感じ取りながら一夏は迷わず踏み込む。

 ―――俺は、千冬姉を、箒も、鈴も、守ってみせるっ!

 一筋の流星がアリーナに生まれた。

 衝撃砲から得たエネルギーを瞬時加速に使用し、そして、白式のエネルギーも瞬時加速に上乗せ。零落白夜を起動していることも相まって急激に、シールドエネルギーが減少していく。だが、

 ―――この常識外れの速度はいくらなんでも対応できるはずがないっ!

 通常の瞬時加速ではこのISには通用しないと一夏は考えた。だからこそ、この場限定の最大のカードを切ることを決めたのだ。自分の身など度外視して。自分のことを計算に入れてしまえば思いつきもしなかっただろう。

 迎撃のために飛来する左拳が右脇腹を抉り取りそうになるが、間一髪の所で回避。

 そして、一夏の最強の一撃は敵ISを切り裂く。

 ―――手応えは、あった! ……っ。

 限界を迎えた一夏は地面に落下。満足に受身を取ることも出来ずに土埃を上げながら転げ回った。回転する視界に吐き気を催す。

「一夏っ!」

「……大、丈夫だ!」

 まだ終わっていない。終わったことを確認するまで一夏は倒れるわけにはいかなかった。力の入らない身体を起こしながら状況を確認。

 被害のない観客席、空中で衝撃砲を構えたままの鈴、そして―――。

「……や、ったのか?」

 自身の眼前、アリーナの中央には敵ISが上半身と下半身が別れた状態で転がっていた。

『……敵IS、システムダウンを確認しました。お疲れ様です一夏さん。多分、これで終わり―――』

 安堵したような鬼一の通信。その声を最後まで聞くことなく、一夏は崩れ落ちた。

『―――? ――――――っ、―――!?』

「―――!?」

 自分の耳に入ってくる言葉が何なのか理解出来ない。果てしなく小さく聞こえるし、自分の知らない言葉で話しかけられているような奇妙な感覚。

 それが、一夏の覚えている最後の一瞬。

―――――――――

「……てぇ……」

 ハンマーか何かで殴られたような痛みに、俺は目を覚ました。正直言って最悪な気分だ。身体が痛いだけなら我慢できた。だけど、視界はグラグラと揺れていて、脳が締め付けられるような頭痛で吐き気もある。

 多分、保健室か治療室のどっちかだと思うけど、とりあえず俺はベッドの隣のテーブルに置いてあったペットボトルの水に口をつける。

 体内に流し込まれる冷水がとてつもなく気持ちいい。その冷たさが痛みや頭痛をいくらか楽にしてくれた。意識もハッキリしてくる。

 身体に異常がないか動かす
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