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ドラゴンクエストX〜イレギュラーな冒険譚〜
第五十九話 会議
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れているような、そんな気持ちになるのだ。

「後もう一つ、良い事があるわ。お父さんとお母さんを元に戻す方法が見つかったのよ」
「やったねタバサ!」
「うん、お兄ちゃん」

 はしゃぎだす双子達を少しの間、微笑ましげに見た後私はある事を切り出した。

「お父さんとお母さんを元に戻すには『ストロスの杖』っていう杖が必要で、それは『最果ての祠』という所にあるんだけどーー」

「ーーあなた達一緒に来ない?その『ストロスの杖』を回収する旅に」

 それを聞いて、しばらく2人は驚いた表情のまま固まっていた。

「確かに驚くのも無理はないと思うけど、でもレックスは勇者でタバサは勇者の妹としてどの道戦わなくてはいけないわ。だからせめてあなた達に早めに経験させておきたいのよ」

 私が言い終わると、真っ先にレックスが言った。

「僕いきます!だって僕は勇者ですから!」

 続いてタバサが、

「私もです!私は勇者じゃないけれど、でもお父さんやお母さんを助けたい!」

 思わず笑みが溢れた。
 全くあの2人の子供らしい。

「じゃあ決まりね。旅に出るのは今すぐというわけじゃないけど、あまり時間はないからこれからビシビシ行くけどついてこれる?」
「「もちろんです!」」
「わかったわ。じゃあ改めてよろしくねレックス、タバサ」
「「よろしくお願いします、ミレイ先生」」

 そしてその翌日の授業の終わりにいつもの倍の宿題を出したら、レックスが若干涙目だった。
 悪いけど我慢してレックス。私だって昔はそうだった。
 そう思いながら、私は胸の中でレックスにエールを送ったのだった。
 
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