暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マブラヴ
1475話
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軍人としての矜持からか。
 ……まぁ、恭子が言うには篁は真面目すぎるって話だったしな。
 俺がまだ会った事のない父親がかなり有名な人物で、それだけに娘の篁自身も色々と思うところがあるらしい。
 そこまで真面目にならなくてもいいとは思うんだが。

「アルゴス小隊の中に、篁以外の日本人は?」
「……いません」

 あー、やっぱり。ただ、そうなるとブリッジスという男に対しても決して同情出来る点がない訳ではない。
 映像とかそういうので日本の戦術機の挙動とかを見る事は出来るだろうが、それを理解出来るかどうかというのは、やっぱり実際に操縦しているのを直接見たり、またはパイロットの話を聞いたりするのが手っ取り早い。
 それをなしで吹雪を動かせるようにしろというのは……無理とは言わないが、誰かに習うよりも時間が掛かるのは間違いない。
 俺と同じ事を思ったのだろう。スレイも苦笑を浮かべながら口を開く。

「日本の戦術機を動かす者がいないのに、今までアメリカの戦術機を動かしていた奴に日本の戦術機を動かせというのが、些か厳しくないか? アクセルの言う通り、篁中尉が実際に機体を動かして見せた方がいいと思うがな」
「私もそれは最初に思いました。ですが……その、ブリッジス少尉はどうやら日本人に対して偏見を持っているようで、私を敵視して……面目次第もありません」
「いや、そこで俺に向かって頭を下げられてもな」

 何だか、本当に色々と問題の多い小隊らしい。
 他の面子は具体的にどんな奴なのか……逆に興味が湧いてきたな。

「篁中尉、もし良ければアルゴス小隊のメンバーを紹介してくれないか? これから俺もXFJ計画に参加するんだし、どんな奴がメンバーにいるのか、しっかりと理解しておきたい」
「ほう……それは私も興味深いな。篁中尉、頼めるか?」

 俺達2人の言葉に篁が断れる筈もなく……俺達は訓練をしているというアルゴス小隊の下へと向かうのだった。
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