暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
帰郷-リターンマイカントゥリー-part2/ラ・ヴァリエールにて
[1/9]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
数ヶ月前…

ハルケギニア大陸が存在する惑星、エスメラルダ近くの宇宙空間。
一隻の大きな宇宙船が、逃げるように飛んでいた。いや、実際に逃げていたのだ。
とにかく必死になって、宇宙船の操縦士は速度を上げていく。何か、侵略者に狙われているのだろうか。
すると、宇宙船の後方から青い光が飛んできた。その速度は目にも留まらぬほどの速さを誇り、あっという間に宇宙船の前に立ちふさがった。
「ぐぬぬ…」
操縦席から外の様子をモニタリングすることでそれを確認した操縦士の異星人は憎憎しげに、目の前の青い光を睨みつけた。
こんなところでやられてたまるか!そう思い、操作盤のボタンのひとつを押して、宇宙船からレーザーを発射する。しかし、そのレーザーは、青い光に直撃した途端にかき消されてしまう。
『やっと見つけたぞ』
青い光から、操縦士の星人に声が届く。
『絶対に逃がさない。大人しく…』
「ええい!捕まってたまるか!」
青い光の言葉をさえぎり、星人は悪態をつきながら、操作盤を使って宇宙船からレーザーをさらに連射する。しかし青い光にはいくら直撃してもダメージが見受けられない。その宇宙船はあくまで輸送のためのもので、攻撃はあくまで護身用のためだった。このレーザーが効かない以上、あの青い光にダメージを与える機能はもはやこの宇宙船にはなかった。
幸い、あの青い光は自ら攻撃することはなかったが、果たしていつまで持つのか。
「こうなったら…仕方あるまい。できれば使いたくなかったが…」
星人は、意を決して操作盤のスイッチのひとつを押す。
すると、再びレーザーの発射口からひとつの光が放たれる。だがさっきまでのレーザーと異なり、それは青い光に向かっていくことはなく、宇宙船と光の間に割って入るようにとどまり、形を成していく。
レーザーの発射口から放たれた光は、やがていったいの怪獣の姿となって形を成した。
見た目は、翼を持つ甲虫に似た巨大生物。その目に映る青い光に対する感情は、『敵意』と『殺意』のみ。
その怪獣を見て、青い光は戸惑いの声を上げた。
『す、「スコーピス」!?』
「行け、スコーピスよ!」
「グガアアアア!!」
その怪獣…『怪獣兵器スコーピス』は青い光に向かって襲い掛かった。



現在、魔法学院の厨房。
「…うぅ」
そこでは、学院に勤めるコックやメイドたちが新学期に向けて、生徒たちの料理の盛り付けに使う全ての皿の洗浄作業中だった。
そんな中、シエスタが一人不機嫌な表情のまま黙々と作業を続けている。
「どうしたシエスタ。妙に機嫌が悪いな」
気になった料理長マルトーが声をかける。すると、そんなマルトーのほうを瞬間的に振り返ったシエスタは、マルトーに向けて愚痴をこぼし始めた。
「聞いてくださいよマルトーさん。なんだか私の出番、減ってい
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ