帰郷-リターンマイカントゥリー-part2/ラ・ヴァリエールにて
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トレアはエレオノールの後ろについてきていたサイトとハルナを見て、まぁまぁと声を漏らしながら近づいてきた。
「あなたたち、ルイズのお友達かしら?」
「違うわ。使い魔だそうよ。もう一人は違うけど、ルイズが庇護に置いてるから特別に侍女として着いてきてもらったわ」
二人を見てカトレアがそういうと、エレオノールが説明を入れた。どうやらたまたま目に留まったハルナを侍女として認識しているらしい。…魅惑の妖精亭での働きを考えると侍女としてはあまりにも未熟なのだが。
「あ、どうも…サイトっていいます」
こんな美人が目の前に来ると、なんか妙に緊張してしまう。思わずサイトは顔が赤くなり、ルイズとハルナの二人の目が吊り上り始める。
サイトは、さっきのエレオノールのキャラとのギャップに、カトレアの柔らかい物腰と美しさに、思わずはっとなっていた。彼女はルイズを大人の女性に、それでいて穏やかな性格になったかのよう。元々ルイズのルックスはサイトの好みの範囲内でもあり、つい見ほれてしまった。そしてさらに注目してしまったのが…。
(で…でかい…!?)
カトレアのとある一部が、異様にでかい。キュルケクラスだろうか。思わず思春期男子特有の興奮を覚えてしまう。
『…どこ見てんだよ。いけないんだー』
ぐ、人がいい思いに浸っているときに!サイトは茶々を入れてきたゼロを恨みたくなった。
しかし、サイトのエロ視線に気づいたのは彼だけではない。サイトはぎゅうううう…と、エレオノールがルイズにしているように、尻を抓られる感触を覚えた。
「痛っ!?」
「どこを見てるのかなぁ、平賀くぅん?」
「ど、どこも見てないよ?見てないから…お願いだから離して…」
顔は笑顔、しかし…その笑顔には影が差していたハルナの姿があった。ルイズもエレオノールの存在で大変なことになっているが、こちらもこちらで大変であった。
「あらあら、ルイズも大変なこと」
そんなサイトを見て、カトレアは笑っていた。
「まったくよ…この犬は誰にでも尻尾振るんだから」
ハルナの不機嫌な顔を見て、自分と同じ感情を抱いていることがルイズにも察することができたが、それを見てカトレアがとんでもないことに聞こえることを言う。
「そうね。あなたの恋人ってそれだけ素敵な人ということかしら」
瞬間、ルイズの顔が真っ赤になった。
「ち、ちちち違うもん!ただの平民の使い魔だもん!」
サイトも耳を疑ったが、瞬時にハルナがまた尻を抓ってきて、照れるあまり顔を赤くすることも許されなかった。
「…はぁ、本当に平民を使い魔なんかにしたのね」
エレオノールはサイトに視線を向けるが、正直気に入らなそうな目を送っている。どうせ身分違いだからという理由なのだろうが、あまり好ましい視線ではなかった。
「まぁ、そんなことよりカトレア。母様と父様は?
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