第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#5
PRIMAL ONEU 〜Either Side〜
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の参考にしたいので」
「フッ、いいわ。実践付きで解説してあげる。
丁度イイ 「実験体」 もいる事だし」
ヘカテー問いに、マライアは少しイジワルそうな笑みを浮かべて視線を送った。
「ふぇ? ソレってもしかしてアタシ?
やぁ〜よ、アンタの 『バステト』 痺れるもん。
玉のお肌に疵がついたらどうするのよ」
「だったらもっと 『女 教 皇』 の
スタンドパワーを向上させるのね。
私の能力に触れても 「感電」 しないくらいに」
「よ〜くいうわ。そーゆー能力のクセに」
両腕を広げてティールームに向かうマライアに、
ミドラーとヘカテーも従った。
無数の名画が飾られるギャラリーを抜け、
時に現世と異界の住人が通宵して戯れる美しいダンスホールの先に、
大きな噴水のある中庭が開けた。
月光が神秘的に反照し緩やかに舞い踊る水飛沫。
ソコには、見慣れた3つの影が在った。
遠間に嫌でも目に付く、全長2メートルを越え3メートルにも
迫ろうかという鋼鉄製の “燐子”
まるでガスタンクのようにまん丸の胴体から、パイプやら歯車やらで
『いい加減にソレらしく』 造られた両手足が伸びており、
無数のボルトが穿たれた胸下には 『28』 という、
製造番号なんだかネタなんだかよく解らないエンブレムが取り付けられている。
そのロボット型 “燐子” の冷ややかな肩に留まっている、
まるで王族のように華美な装飾で全身を彩られた一羽の鳥。
そしてその隣、噴水の縁にたおやかな風情で腰掛けている
特殊な形状の「白杖」を携えた盲目の青年。
大きな純銀製のイヤリングをカタチの良い外耳の下部に煌めかせ、
額を薄地のバンダナで覆っている。
素肌は病的に白いが、しかし盲目とは想えないほどに磨き抜かれた体躯は
シンプルなインナーと厚手のパンツ、
そして古 の巡礼者を想わせるローブで包まれている。
その双眸無き美青年を認めた刹那、白肌の美姫が歩みを止めて呟いた。
「帰ってたんだ “ンドゥール” 」
「無政府国家に囲われたスタンド能力者を全滅させる為に
動いてるって耳にしたけど、相変わらず見事な仕事振りのようね。
流石は、 『神』 の名を冠するスタンド使いと云った処かしら」
「ソレって、遠回しに自慢してない?」
ヘカテーの隣に佇むミドラーがむぅと瞳を伏せる。
「それにしても、ちょっとプライドが傷つくわね。
このアタシが幾らモーションかけても全然乗って来ないのに、
機械や動物とは仲良くして」
「視えないから意味ないんじゃないの?
そういうのにあんまり興味なさそうだし」
「いいもん、いいもん、アタシにはヘカテーちゃんがいるもん」
「彼の代用
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