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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
322部分:第四十三話 アイオロス見参その六

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第四十三話 アイオロス見参その六

「モロクにな」
「あの男にか」
「私は彼等の相手をしよう」
 アイオロスが見たのは四人だった。
「それでいいか」
「貴方が言うのならそうすればいい」
 アルデバランはあえてアイオロスにそれを許すかのようであった。
「それでは俺はだ」
「頼む」
 アイオロスの声が真剣なものになった。
「それでな」
「わかった。それではだ」
 アルデバランもアイオロスのその言葉を受けた。そのうえでまた言うのだった。
「そうしよう」
「これで決まりだな」
 アイオロスは微笑んでいた。そうしてそのうえで四人の狂闘士達に顔を向けて告げた。
「では御前達の相手は私だ」
「サジタリアスのアイオロスか」
「黄金聖闘士の中でもジェミニのサガと並んで随一の実力を誇ると言われる」
 彼等はアイオロスのこともよく知っているのだった。既に。
「それではだ。その実力」
「見せてもらおう」
「流石は狂闘士達だ」
 アイオロスは怯むことなく闘志を見せる狂闘士達を見て述べた。
「決して敵にその背を向けることはないか」
「我等は戦いこそ全て」
「その我等がどうして敵に背を向けるのか」
 これが彼等の言葉であった。
「それを今見せよう」
「サジタリアス、貴様にな」
「よし、見せてもらおう」
 アイオロスもまた退くことはなかった。
「そして私もこの力を見せよう」
「望むところだ」
「それではだ」
 双方いよいよ戦いに入ろうとしていた。まず前に出たのはリベカとデューテの二人であった。
「女か」
「女だからといって甘く見ないことね」
「いいわね」 
 アイオロスの女という言葉にきっとした顔を見せる二人だった。整ったその顔が戦衣の赤い鏡の中にも映し出されていた。
「狂闘士に男も女も関係ない」
「だから」
「私も戦い相手が男であろうとも女であろうとも」
 アイオロスはその場に立ったまま二人に告げた。
「あえて意識しないようにしている」
「あえてなのね」
「意識しないようにしているというのね」
「戦う者ならばそれだけで戦う」 
 また述べるアイオロスだった。
「それだけだ」
「聖闘士は女に手を挙げようとしない者がいると思っていたけれど」
「それはどうやら違うようね」
「そうした聖闘士もいる」
 アイオロスはこう二人に答えた。

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