暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第三章
二十七話 STAR T SABER《星と刃》
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りを振り、彼女はファイティングポーズをとる。この砂地だ、そもそもセルジオとて、普段通りの機動力は出せないはずだ。

「セルジオ、足元に注意しろ、普段とは違うからな!」
「ン!わかっタ!!」
あ、注意されてしまった。

「二人とも、準備良いな!」
「はいっ!」
「いいゾ!!」
「それじゃ、スパーリング──」
恐れるな、前に出ることが……!

「──始めっ!」
「(……えっ?)」
目の前に、セルジオが居た。拳を大きく引いて、笑顔で自分を見ている。固まりかけた腕を上げられのは、ミウラ自身の認識では半分以上奇跡だったと思う。ただそれはあくまで彼女自身の認識で、実際には運だけの話でことが進むなら、彼女は以前の彼女と同じ末路をたどったことだろう。それに彼女が反応することが出来たのは一重に、初めてのセルジオとの試合以降も完全に折れることなく自分を鍛え続けた彼女自身の鍛錬の成果あってのことである。
真正面から胸を狙って打ち込まれる拳を、ほとんど思考の介在する余地のない反射の世界でミウラは腕でガードし、右にそらす。途端に……

「ぷワっ!?」
「へ!?」
ズデーン!!と盛大な音を立てて、セルジオがミウラの後ろに向けて思いっきりこけた。

「?、?」
「ほれ、言わんこっちゃない……わかっておらんじゃないか」
「っはは!盛大にいったなー」
指導陣が笑ったり呆れたりしているのを見て、ようやくミウラは勢い余ったセルジオがバランスを崩して自爆したのだと理解した。

「えっと、セルジオ君、大丈夫?」
「お、おー……」
「……クスッ」
ひっくり返ったまま何が起こったのか分からない、といった顔をしているセルジオに、ミウラは少しだけ可愛いなどと思ってしまったりするのだった。

────

それから二週間、はあわただしい日々となった。男子の部の面々も、女子の部の面々も、双方ともに週末の試合に向けてトレーニングを重ね、一度会った週末は、ライノ以外のメンバーはSN(スーパーノービス)の試合。これは、全員が勝ち抜くことが出来た。そして……


IM地区予選大会 エリートクラス女子の部 第一、第二回戦

トライセンタースタジアムには今日、今をときめく十代の女子たちが集まっていた。みな運動をしっかりしているだけに健康的な美しさを持って不安や期待、熱意や緊張と言った色とりどりの表情を浮かべている。ちなみに、これだけ健康美あふれる若い少女たちが集合していると男性陣も若い健康を持て余しそうになるだろうが、下手な行動はおすすめしない。もしも誰か一人にでも不逞(いろめ)を使おう物なら即座に周囲全域からの拘束魔法(ラブコール)を受けることになることは自明だからだ。そんなモテ方は、誰であれ願い下げであろう。

話を戻そう。

さて、フレ
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