第三百七十話
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第三百七十話 起きた時間は
研究所のソファーで寝た小田切君だったが起きた時まだ四時半だった、酒が残っていて身体が普段より調子がよくない。
だがその身体でだ、研究室のトレーニングルームに入り。
室内シューズを履いてから自転車の機械に座ってそれで身体を動かした、激しく動き千キロカロリー以上消費した時には汗だくどころの状況ではなかった。
二時間程その器具で汗をかいてだった。
風呂場に行って風呂で身体を洗い湯舟に入った。そのうえで七時十五分位に風呂から出て仕事着であるスーツと白衣に着替えて研究室のリビングに出ると。
博士がいてだ、小田切君にこう声をかけてきた。
「泊まったのか」
「はい、酒で寝坊しない様に」
「相変わらず真面目じゃな」
「ここで働いてますから」
だからだというのだ。
「遅刻はしたくないですから」
「だからか」
「こっちに帰って寝ました」
「成程な」
「四時半に起きてトレーニングルームで汗を流してお風呂に入って」
「酒は完全に抜けたか」
「すっきりしました」
実際にそうした顔での言葉だった。
「今日も一日頑張ります」
「宜しくな、しかし君は身体を動かすな」
「身体を動かすと仕事の調子もいいんで」
健康を維持出来ているだけでなく、というのだ。
「それで学生時代からこうしてます」
「勉強も身体を動かすとか」
「調子が出ました」
学生時代の時もというのだ。
「それで今もこうしてます」
「小田切君の健康管理方法じゃな」
「そうなりますね」
「ならよい、ではこれからな」
博士は微笑み小田切君にあらためて言った。
「食事にしよう」
「朝食ですね」
「実はわしは今起きたばかりじゃ」
そうだというのだ。
「しかし食欲はそれなりにある」
「僕もだよ」
「おいらもだぜ」
リビングにはタロとライゾウもいるが二匹共もうその前に山盛りのキャットフードの皿と水が入れられた容器がある。
「これを食べてね」
「朝から頑張るぜ」
「わし等はトーストと野菜サラダとフルーツジュースとオムレツじゃ」
「じゃあそれを食べて」
「今日も頑張るぞ」
「はい、それじゃあ」
「食べようぞ」
笑顔で言う博士だった、マッドサイエンティストとは思えない位穏やかな朝であった。
第三百七十話 完
2016・8・19
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