第一部:ゲート 開けり
自衛隊 特地へと出陣せん
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般的に損耗率40%を超えると全滅と見做されるが、この時は80%以上であった)で、
僅かな生存者も恐怖のあまり頭を抱えて地面に伏せてしまうか、一瞬で仲間が自分を除いて皆全滅したことで発狂して棒立ちのまま笑い出したりぶつぶつと独り言を言いだす等、
攻撃を受けた部隊はまともに機能しておらずもはや戦える状態ではなかった。
それでも僅かな希望を胸に抱いて、彼らは前進を止めることは無い。確かに敵の攻撃は火山の噴火のように激しく威力は絶大で、進むごとに周りの部隊が文字通り消し飛んでいくが、接近戦に持ち込めば慣れ親しんだ集団戦術を十分に活かせるし、味方への誤射を恐れてこの攻撃も止むだろうからまだ希望があった。その一筋の望みに全てを賭けて、彼らは隣が吹き飛んでも前進し続けた。
だが、その望みが遂に絶える時が来た。
それは・・・・・・
「こちら第6対戦車ヘリコプター隊。これより帝国軍へ攻撃を開始する。オーバー」
上空からの対戦車ヘリによる地上掃射。
それと・・・・・・
「作戦司令部より戦車部隊と普通科部隊へ、射撃開始!」
戦車部隊&普通科部隊の攻撃開始だ。
設けられた塹壕に展開した戦車と普通科隊員たちが照準を定め、それぞれ己のタイミングに合わせて個々に射撃を開始する。発射される鋼鉄の弾丸によって、
たちまち僅かな生き残りたちが止めを刺される形で次々と体に風穴を開けて死んでいき、肉壁として運用されていたオークやトロールなども一瞬で肉片となり、
平等にあの世へと順番に送られていく。
その様はまるで死の舞踊みたいだ。
81mm迫撃砲 L16や120mm迫撃砲 RT、
96式40mm自動てき弾銃にカールグスタフ無反動砲などから発射される砲弾が、
帝国軍の部隊に向けて射撃して丸ごと吹き飛ばしていく。
そしてFN MAG機関銃やブローニングM2重機関銃、89式5.56mm小銃64式7.62mm小銃などから飛び出る弾丸が、兵士たちの体を幾つも貫いて血しぶきや肉片を地面にぶちまけていく。
初めての実戦、それも直接相手の姿が見える至近距離で銃を撃つ自衛官たちは、
自分の撃った弾丸で敵が死んでいく光景のその目で見るので精神的ショックを十分に味わっており、
必死にあれが敵で撃たないと自分が死ぬと精神的暗示を言い聞かせて撃ち続けているが、中には興奮状態で既に死んだ支隊にも撃ちこむ自衛官が居るぐらいだ。
この永遠にどちらかが死ぬまで続く死の舞踊には、遂に帝国軍は最後まで踊りきることが出来なくなってきた。もう精神的に限界だった。
榴弾砲とロケット弾が雨の様に頭上に降り注ぐ中で仲間の8〜9割は死傷し、何とか近づいても今度は地面に埋まった地雷原や鉄条網がその進行を大いに邪魔
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