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ゲート 代行者かく戦えり
第一部:ゲート 開けり
自衛隊 特地へと出陣せん
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様子を見るために偵察部隊を派遣したのを見計らい、自衛隊の特科部隊所有の榴弾砲が火を噴いた。


ドォン!
ヒューーーーーーン


「何だ!?何の音だ!!??」

帝国軍第8軍団偵察部隊所属の男(33歳)は愛馬に跨り、聖地であるアルヌスの丘の上に何時の間にか築き上げられた謎の建造物の正体を確かめるべく、一路そこへ蹄をパカラッと鳴らせながら向かっている途中に、まるで火山が噴火したような大きな爆発音が丘の方から聞こえてきたので、思わず部下たちに一旦止まるように命令して自分も愛馬の足を止めてしまった。・・・・・・・・・・・・それが自分達の命取りとなるのを知らずに。


足を不運にも止めてしまった20騎ほどの騎兵部隊に向けて、
155mmりゅう弾砲(FH70)の砲弾が1発空気の唸り声をあげながら飛んできた。
1発で横幅50m・縦深35m・破片の飛行距離370mの有効着弾範囲を持つ155mm榴弾が彼らの頭上で炸裂し、
一瞬で彼らの体をずたずたに引き裂いた。運が良い者は即死できたが、不運な者は前進を爆発の衝撃と破片でズタボロにされてもまだ息があり、出血多量の状態で痛みを感じながら死んでいった。


その光景を双眼鏡などで見た観測班は、
思わず喉の中でこみ上げる吐き気を堪えるので必死だった。
初めてリアルタイムで見た死体、それも自分の所属する組織によって作られた死体、バラバラ殺人事件の死体よりも悲惨な肉塊となった死体を見て平然として居られる人間はいるだろうか?いや、サイコパスか戦場慣れした人間でもない限り無理だろう。


そして同じく味方の無残な死にざまを見せつけられた帝国軍は、自衛隊側と同じく余りにも悲惨な死体を見て士気が低下するかと思われたが、逆に復讐のためか怒りの感情のせいなのかは知らないが、
退かずに威勢の良い掛け声を挙げて前進してきた。実際、
この時の彼らには恐怖心よりも怒りの感情の方が上回っていた。敵の攻撃と思われる謎の魔法(帝国軍にとって砲撃は魔法の一種と思われている)で戦友が無残にも殺されたのだ。
彼らの敵討ちに意識が傾いても別に何もおかしくはない。


復讐心に燃える帝国軍は先の砲撃で部隊を密集させている危険性に気付いたのか、幾つかの部隊に小分けして相変わらず密集隊形を保ちながらこちらに迫ってくる。具体的には百人隊の様に100人程度のグループが、それぞれ50m間隔に間を開けながら進んで来ているのだ。明らかに先の砲撃を意識した布陣である。一度の砲撃で大損害を被らないよう一応彼らも注意しているのだ。



この中世ヨーロッパレベルの軍隊を含め近代までの軍隊は、
下手に現代の様に個人個人でバラバラに戦うと、愛国心や忠誠心など近代の兵士に備わっている精神がほとんど無いので簡単に戦場から逃亡し、山賊
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