第一部:ゲート 開けり
自衛隊 特地へと出陣せん
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20xx年
(テレビ中継にて)
「当然のことですが、銀座に突如出現した門の向こうにどんな光景が広がっているのか、
どんな土地が存在しそこでどんな生物が存在するのか?我々は全く知りません。
門の向こうに人類またはそれに良く似た存在が存在するのか確認する必要があります。この門がどのような原理で構成されたのか、なぜ突然侵攻されたのか、
これらの様々な疑問を解決する必要があります。なので、
わが国は門の向こうを特別地域…略して『特地』に我が国の自衛隊を派遣する事に決定しました。
そして銀座で悲惨な事件を引き起こした『帝国』を名乗る武装勢力の指導者と交渉し、その賠償を必ず支払わせることを誓います!」
パチパチパチパチパチパチパチパチ!!
パシャッ!
パシャッ!
パシャッ!
北条 重則(ほうじょう しげのり)内閣総理大臣は、多くの国内外のメディアの中継が行われている国会演説中でそう述べ、満場一致の拍手の嵐を受けていた。
銀座事件から1カ月半が経過した現在、
日本国は1945年に太平洋戦争で敗北して以来半世紀以上となる軍事行動を展開しようとしていた。
彼の演説に与党の議員は勿論、野党でも保守的・右翼的な政党の議員は興奮した様子で起立して盛大な拍手を送っており、左翼的・反日的な政党の議員も不満そうに、もしくは無表情を浮かべながら起立せずに座った状態で拍手している。
普段なら左よりな野党勢力はミンシュシュギガー、テイコクシュギテキハツゲンダーとか戯言を惜しげもなく言い放つだろうが、とある事情からテレビなどマスメディアの前でそのような発言をすることが出来なくなっていたのだ。もし、
うっかり言ったら次の瞬間には、その議員の政治家としての人生はそこで終了するのだ。ゆえに普段の発言をなるべくしないよう彼らは注意深く心がけていた。
それは先の「銀座事件」において、謎の一行の手助けがあったとはいえ国民に一万人を超える死傷者を出し、更にここ最近の行方不明者が門を通じて侵攻してきた帝国を名乗る武装勢力の仕業であることを知って以来、
彼らに対する日本国民の怒りは高ぶっていて断固とした対応を政府に求めていた。この状況で普段通りに政府批判の発言(大量殺戮を行った自衛隊と警察は裁かれるべきと発言)をしたとある野党議員は、たちまちツイッターなどが炎上して多くの抗議文章や電話が後援事務所に送られ、所属する政党に庇いきれずに見捨てられて議員辞職(あくまで強制では無く自主的”に)をする有様だ。
おまけにこの発言を受けてその議員の所属していた政党が言い放った過去の発言に注目し、如何に売国奴的発言を繰り返して政府や自衛隊の邪魔をしてきた害悪な存在なのかと、
ネットでまとめサイトが作られて批判メッセージの嵐が公式ホー
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