314部分:第四十二話 空中庭園その六
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第四十二話 空中庭園その六
「それはできないとだけ言っておこう」
「俺もそれは同じだ」
そして次はアルゲティが彼等に応えてみせた。まずは白銀の二人であった。
「貴様等の考えはわかっている。アルデバラン様を行かせはしないつもりだな」
「ふん、当然だ」
「言わずもがなだ」
インプ達は幾分か虚勢が入った言葉で彼等に応えた。自然とその手に握り締めている槍が揺れ動いた。見ればその手も力が篭り白くなっている。
「タウラスさえ食い止めればだ」
「我等の勝利は約束されたも同じこと」
だからだというのである。
「さあタウラスよ」
「ここは通さんぞ」
「悪いがそうはいかねえぜ」
今度出て来たのはニコライ達青銅の者達であった。彼等は威勢のいい調子でインプ達の前に出て来てそのうえで言うのであった。
「俺達だっているんだ、それを忘れるなよ」
「聖闘士達がな」
「ほざけ、貴様等如きが何を言うか」
「貴様等なぞ所詮は雑魚だ」
だがインプ達はその彼等に対して侮蔑と嘲笑で応えるのであった。
「我等の相手が務まるとでも思っているのか」
「だとすれば愚かなことだ」
「愚かかどうかはな」
グリーザがその彼等に対して応えて述べてきた。既に全員聖衣を身に着けている。アルデバランに至っては黄金聖闘士にのみ許されているマントまで身に着けている。全員戦闘用意は充分ということだった。彼等もまた決戦に対して身構えているのであった。
「それは戦ってみないとわからないな」
「その通りだな」
今度はチクが楽しく笑いながら言ってみせた。
「俺達が御前等の相手になるかどうかはな」
「まあアルデバラン様」
ブリットはわざと明るい調子でアルデバランに対して言ってみせてきた。
「ここは俺達に任せてくれますよね」
「それでいいのだな」
「是非共」
「お任せ下さい」
白銀の者達の声は謹厳なものであった。この辺りに白銀と青銅の差がはっきりと出ていると言えた。
「ですからアルデバラン様は空中庭園に」
「安心して行かれて下さい」
「うむ」
そして、であった。アルデバランもまた。彼等のその言葉に対してはっきりとした調子で頷くのであった。その表情こそ変えはしないが。
「わかった。では行かせてもらおう」
「へへっ、今まで出番がなかったからよ」
「思う存分やらせてもらうぜ」
青銅の者達は今にも指を鳴らさんばかりであった。
「俺達の力が手前等の思っている通りのものかどうかな」
「見てみるか?」
「ほざけ、雑魚共が」
だがインプ達は彼等の声を聞いてもその態度を崩すことがなかった。相変わらずその三叉の槍を手にして今にも襲い掛かろうとしている。
そして遂に。聖闘士達に対して一斉に襲い掛かるのだった。
「よし、今だ!」
「貴
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