ベルセルク
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れによってシャゴホッドの進行方向が一気に水平へ押し返され、ロケットミサイルみたく一直線に走り出していく。その向かう先には、XOFの戦艦があった。
「む!? ディストーションシールド展開!」
スカルフェイスの咄嗟の指示で戦艦がシールドを展開しようとするが、速度が間に合わず、操縦者を失ったシャゴホッドは戦艦の横っ腹に突っ込み、盛大に爆発する。
「クッ……こんな事故のような形で損傷を負うとは……! 管理局の戦艦はシールドの展開速度もカメ並か!」
非常に癪な気分でスカルフェイスは、下手人と大魔導師の戦闘を睨み付ける。されど当人達は今の衝突なぞどうでもいいように、ひたすら互いを撃ち滅ぼさんとしていた。
「負けられない……! 例えこの命が尽き果てようとも……アリシアを救うまで死ぬ訳にはいかないのよ!」
「いいねぇ、そのむき出しの敵意……その矛先で俺を貫いてくれよ。ハハハハハハハハハ!! 俺はな、お前を殺すために生きてきた。さぁ、俺達の怨みを存分に感じるがいい!」
直後、プレシアのプロテクションを打ち破らんと、ビーティーが渾身の力で拳を放つ。衝突した箇所から電気と火花が大量に発生、閃光と轟音が起こる。
その光景を見ていて、なのはは哀しい気持ちに苛まれた。思い返してみればビーティーはフェイトと違ってプレシアに情は一切無く、最初から倒す気満々であった。理由や経緯がどうであれ、プレシアがスカルフェイス側にいる事に彼女はとても喜んでいた。正当な理由の下でプレシアと戦い、この手で倒せると歓喜していたのだ。
「ビーティー、あなたの怒りは正当なものかもしれない。プレシアさんがあなた達試作クローンにしたのは、いわば無自覚な殺害だから、復讐に走るのも当然なのかもしれない。だけど……だけどね、それじゃあ駄目なんだ……」
そう呟くなのはの背後に、一体のスカルズが跳躍してくる。かつて彼女が撃墜した時を再現するかのごとく迫る刃は、フライヤーフィンに使っていた魔力を爆破させた衝撃による宙返りで緊急回避する。そのままなのはは後ろに杖を向けて小規模の砲撃魔法を発射、敵を桃色の光に飲み込んだ。
「これであの時のリベンジは果たせたかな」
一方でジャンゴは乱戦状態に持ち込んだはいいものの、アリシアが人質に取られている現状に変わりはない事から、それをどうにかするべく外をなのはとビーティーに任せて戦艦内部へ潜り込んでいた。幸いにもシャゴホッドの衝突で開いた穴からうまく入れたほか、爆発で生じた煙が充満しているため、中にいたアンデッドとモンスターの視界が塞がれて難なく侵入できたのだ。
「連絡手段さえ潰せば、あの鐘が鳴ってアリシアが拷問される心配は無くなるはず……!」
いくつか要因が重なったおかげで敵に気付かれずブリッジへ到着できたジャ
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