第二章 追憶のアイアンソード
第29話 山村に迫る影
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
全である今を見計らい、略奪を目論む賊が現れても不思議ではない。
(この村に足を踏み入れる前に、山をうろついていた山賊共は軒並み排除したはずだが……何も知らない他地方の賊が入って来たのか? それとも猛獣……?)
だが、この山に巣食っていた盗賊の類は、一年以上前に少年によって壊滅させられている。それを知らない村人達は賊の可能性を考え、少年自身は猛獣の線で考えていた。
(……だが何にせよ、苦しみの果てにこの村へ辿り着いた人々を、無為に脅かす連中を野放しにはできん。これ以上、この国の人々を悲しませはしない……!)
そして、少年はある決意を固める。
「ベルタ、村長に頼んでくれないか。――その捜索隊、俺も入れて欲しいんだ」
「タツマサくん……!?」
――かくして、かつて帝国勇者と呼ばれた少年は、初めて「王国のため」に立ち上がるのだった。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ