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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#4
PRIMAL ONE
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まず、どこで我々のコトを知ったのか?
そして君の 「目的」 は何なのか? それをまず訊いておきたい」
 テーブルの上で両手を組み、
威厳のある声で告げられたジョセフの問いに彼女は答える。
「 “S P W(スピード・ワゴン)財団” アナタ方のバックアップをしている組織に
「ある者」 の仲介を受け、
現在の状況とこの方の居場所を知ったのであります。
アナタの事は、そこで色々と聞かされました。
マスター・ジョセフ・ジョースター。
この方が、今日まで本当にお世話になったのであります」
 そう言って淑女は敬意を払った視線でジョセフを見つめ、
深々と頭を下げた。
「お、おいおい! よしてくれ。
ワシの勝手でやった事じゃし、シャナにはいつも助けてもらっておる。
君が頭を下げる必要などないのじゃよ」
 広げた両手を焦ったように振りながら、
ジョセフは頭を垂れた淑女を諫める。
 若い時分から格上の者を籠絡してからかうのは大好きだったが、
自分が 「上の者」 として扱われるのはどうもこそばゆい。
「そうだぜぇ〜。ヴィルヘルミナちゃんよぉ〜。
このジイさんは他人の世話を焼くのが大好きなお人好しなんだからよぉ〜。
あんまそう気にすんなって」
 そう言って席を立ったポルナレフがジョセフの肩を揉みながら、
鍛えられた腕をペシペシと叩く。
「お主は多少、目上の者へ敬意を払わんか」
 苦虫を50匹噛み潰したような表情で背後の青年の指差す老人の前で、
(だからアナタには訊いていないのであります)
「ジョセフに失礼な事するなッ!」
淑女の心中と少女の声が重なった。
「それで、我々の元に(おもむ) いた理由は、
もしかして、シャナを連れ戻しに来たのかな?
イヤ、それは語弊があるか。
元々は君の方が彼女の保護者だったわけじゃしな」
「え!?」
 様々な人生経験を積んだ老人の予期せぬ言葉に、
戦闘以外は無垢な少女は声と同時に息を呑んだ。
 そのまま顔を蒼白にし、無言で視線を交じ合わせる
ジョセフとヴィルヘルミナを交互に見回す。 
 本当に、何の脈絡もなく唐突に訪れた別離(わかれ)の予感。
 ソレは、闇夜の巨大スタンド以上の衝撃を彼女に与えた。
「……」
 そうだ、と言っても良かった。
 彼女がフレイムヘイズで在る以上、
自分がジョセフにそう要請したら断る事は出来ない、
というよりその理由がない。
 無論、数多の “徒” を配下に()
『幽血の統世王』 の存在を野放しにするわけにはいかないが、
敵はそれだけではない。
 故に使命遂行を連れ出す理由にされたら、
フレイムヘイズで在る彼女はソレに従わざる負えない。 
 でも。
「……」
 先刻までの表情が一転、
縋るような視線で
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