機動戦艦ナデシコ
1472話
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から出たのはそんな声だった。
いや、勿論味方の危機に近くにあるハイヴが応援を出すというのは以前から知られていたし、今までに何度も経験している。
だがそれでも……いや、だからこそと言うべきか、そんな経験をしているのはこのミネルバに乗ってる中では俺だけであり、タリアですらも20万の増援という言葉に驚愕の表情を浮かべていた。
「落ち着け。20万といっても、今お前達が戦っているのと同じ程度の敵だ。遠距離攻撃の手段がなく、倒されるだけの的に過ぎない。唯一攻撃が可能な要塞級についても、インパルスがあればあっさりと倒せるというのは、さっきルナマリアが証明して見せた筈だ」
その言葉に、ようやく全員が我に返ったように動き始める。
……この辺、やっぱりまだまだ実戦経験が不足しているよな。
いや、経験不足という意味ではSEED世界で起きたあの戦争に参加したタリアですらも動きが固まったのだから仕方がないか。
「ただ……20万という数字は、楽に勝てるといっても無駄に時間が掛かるのも事実だ。だからこそ、少しこちらの戦力に本気を出して貰おうか」
「は? 本気、ですか? それはどのような……」
「見てれば分かる」
空間倉庫から取り出した通信機で、ファブニールに乗っている量産型Wへと通信を入れる。
すると、すぐに通信機の映像モニタには量産型Wが映し出された。……まぁ、ヘルメットを被っているので、どんな表情を浮かべているのかとか、そういうのは一切分からないが。
そもそも量産型Wに表情とかあるのかどうかは分からないが。
「量産型W、いいか? 現在そちらにH7、H9ハイヴから合計20万の援軍が向かっている。お前達はメギロートと共に戦力を二つに分けて、その援軍を迎撃しろ。ファブニールの力があれば、それ程難しい事ではない筈だ」
『了解しました』
短くそれだけを告げたのを見ると、通信を切る。
「そんな……幾らファブニールという機体が強力だからといって、本当に何とかなるのですか? ヤンマ級と言いましたか。その艦に乗っているファブニールという機体は1艦につき4機なのですよね? ヤンマ級の数を考えると、それ程数を出せないのでは……」
タリアが疑問と共に呟くが、俺はそれにあっさりと問題はないと口を開く。
「さっきも言ったが、20万という数に誤魔化されるな。それにファブニールは実際それだけの性能を持ってもいる。それこそBETA如きが相手であれば、20万が100万であってもな」
これがファブニールの中身であるシャドウだけであれば、俺もここまで無茶は言えなかっただろう。
だが、外部武装追加ユニットであるファブニールは、動力炉としてブラックホールエンジンが2基、時流エンジンが1基搭載されている。
シャドウの方にも
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