301部分:第四十一話 再襲撃その三
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第四十一話 再襲撃その三
「やはり僭越に過ぎます」
「ここは俺達が」
「だからいいのだ」
しかしその彼等に対してまた言うのだった。
「それはな。構わないのだ」
「何故ですか?」
「どうして御自身で」
「俺も運転をしたくなる時がある」
彼が言うのはこのことだった。
「だからだ。それが今だ」
「だからですか」
「それで」
「その通りだ。しかしイラクでのドライブも」
アルデバランの視線は正面に向いたままであった。そこに見える風景は確かに砂と岩ばかりである。しかしそれでもそれはそれで風情のあるものであった。
それを見ながら彼は言うのであった。このことを。
「中々いいものだ」
「はい、それは確かに」
「その通りです」
これは白銀の者達も認めるところであった。まさにその通りであった。
「このイラクもイラクでドライブするにはいいものです」
「面白いものです」
やはり彼等は言うのであった。
「ですから運転は苦になりません」
「面白いものです」
こう話すのだった。
「もっとも戦いは忘れていませんが」
「それだけは」
「それは俺も同じだ」
そしてそれはアルデバランも同じであった。やはり運転を続けている。運転を続けながらそのうえで今はガムをその口の中に入れたのであった。
そのガムはコーヒーガムであった。ガムを食べながらまた話した。
「このガムだが」
「はい、コーヒーガムですけれど」
「どうですか?」
「美味いな」
そのガムを食べながら素直に述べたのであった。
「これはまたかなり」
「日本のやつですよ」
「聖域で今かなり人気なんですよ」
「そうだったのか」
アルデバランは青銅の者達の言葉から今それを知ったのであった。
「このガムが今人気だったのか」
「あれっ、知らなかったのですか?これ」
「アルデバラン様ひょっとしてガムは」
「殆ど口にしない」
こう答えるのであった。
「ガムはな」
「そうだったんですか。てっきり菓子好きだから」
「これもって思ったんですけれど」
「なあ」
青銅の者達は顔を見合わせて意外といった顔をするのであった。実はアルデバランがガムを食べないとは思っていなかったのである。
「しかし。それでもだ」
「はい、美味いですよね」
「それもかなり」
「うむ。美味い」
アルデバランの言葉は満足しているものであった。
「コーヒーの味だけでなく甘みもいいな」
「そうでしょ!?だから大人気なんですよ」
「とにかく滅茶苦茶美味いですから」
人気があるのには理由があるということだった。
「俺達も食べてますし」
「なあ」
「これからはこのガムも時々口に入れよう」
アルデバランはまた述べた。
「気に入った」
「そう言っ
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