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第五十九話 惑星イオン・ファゼガスを脱出します!
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うになっていた。軍人としてはあるまじきことなのかもしれないが、他方、それが人間として望ましい生き方なのではないか、とも思うのだ。
「私にもわからない。だが、そういうことはあってほしくはないと思う。」
ヤンはラップを見つめながら言った。ラップの内面の葛藤等を何もかも知りぬいているようなそんな瞳をして。
「とにかく、今は休める時に休んでおくことにするさ。私たちにはまだ指令が下っていないのだから。」
ヤンはそう言うとソファにもたれかかり、ベレー帽を目深にかぶった。軍人としてはどうかと思うが、精神的には極めて有効なことである。神経をすり減らし続けることよりも外との情報をシャットダウンすることによって休息を得る手段にかけてはヤンは超一流と言ってよかった。
ラップは苦笑しながらも、彼の隣に座った。いざという時にすぐに親友を起こせるように、との気遣いである。
その後――。
帝国と自由惑星同盟はイゼルローン回廊付近エル・ファシル星域に置いて二度目の交渉を行うこととなったというニュースが改めて軍および政府広報室から発表された。ピエール・サン・トゥルーデ自らが閣僚らと共にブリュンヒルトから生放送で通信を行ったのだ。それにはブラウンシュヴァイク公、リッテンハイム侯も同席してあらためて双方共に交渉を継続する意思を明確化させたのだった。自由惑星同盟首脳陣も帝国使節も共に健在であることがこれで判明したわけである。これはシャロンがカトレーナを動かし、カトレーナが各界の主要人物に詳細な情報を伝達した結果であった。
同時に今回の事は正体不明の過激派のテロとされ、自由惑星同盟は一切関与していない事、交渉に引き続いて努力をすることが改めて発表された。今すぐの一触即発戦争状態が回避されそうだと知った同盟は安堵の色を取り戻したのだった。
もっとも、同盟側が発表したエル・ファシル星域での交渉というのはフェイクであった。実際の交渉は既にブリュンヒルト及びヴァルキュリア内で既に始まっていたのである。
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