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第五十九話 惑星イオン・ファゼガスを脱出します!
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艦隊を中心とする警備部隊が集まっているし、統合作戦本部、艦隊司令部等の軍出先機関などが集まっている、ハイネセンを除けばいわば最高の警備体制が敷ける場所なんだ。そういうところが無理なら、どこに行こうと結果は一緒だよ。」
そうだな、とラップはと息を吐き、
「それにしてもまずいことになった。」
「いわば、帝国も同盟も今回の事では互いのフィルターを取り去るどころか、逆にフィルターの映像を現実のものだと認識するに至ってしまったんだ。」
ヤンは紅茶のカップに口を付けた。
「それを何とかできないのか?」
「それは同盟軍と政府首脳陣の誠意次第だよ、ラップ。彼らが頭を下げ、心から謝罪し、そしてもう一度交渉をしてほしいと願う。その際にはこちらから進んである程度不利な条件を被るんだ。同盟の方から人質を出し、会見場所もイゼルローン要塞または惑星フェザーンで行うこととする、などだね。」
「それでは交渉自体が不利なものになってしまうじゃないか。」
「今回の事は口を拭って知らんぷりできるようなレベルじゃないんだよ、ラップ。その事象を否定せず、なおかつ交渉によって物事を解決しようとするのであれば、こちらが不利を被ることは当然のことだと私は思うね。そうでなければ『武力によって解決をする。』という従来のお決まりのパターンに帰結するほかない。」
ラップはまたと息を吐いた。残念ながらヤンの言う通りだ。
「むしろ、我々がしなくてはならないことは、軍人として今後どうするか、という事なんだな、ヤン。」
ラップの言葉にヤンはうなずいた。
「帝国と同盟がもう一度交渉の席に着くかどうかはわからない。だが、シトレ閣下もおっしゃっているように我々は常に最悪の事態を想定して動かなくてはならないだろう。今考えられるのは激怒した帝国が大挙して回廊を通過し、同盟に一大攻勢をかけてくる、というものだ。」
「という事はこちらも増援艦隊を動員し、回廊付近にもっと重厚な警備体制を敷くことが肝要、というわけか?いや、それはまずいな。」
ラップは自問自答して、首を振った。
「むしろ艦隊は出動態勢のみ整え、いつでも駆けつけられるようにするとともに回廊周辺の惑星には帝国侵攻が決まった瞬間に無防備宣言を出すことを許可しておく。艦隊を動かすのは帝国の侵攻が決定的になった瞬間に、という事だな?」
「その通りだ。早急な判断や部隊の移動は、かえって帝国軍を刺激することになる。余計なことをして余計な出血をするようであれば、それは最善手と言えないだろう。」
「帝国は攻勢を仕掛けてくるだろうか?」
その質問をしながらラップは自分でもあきれる思いだった。その質問をした根底には帝国が攻め寄せてこないことを祈る、かすかな、だが強い希望があったからである。こと、ジェシカと婚約した瞬間から、ラップは自分の生に強い執着を覚えるよ
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