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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
オレンジ&メタヴァーミン
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なしくこれで牢屋に飛べ。後は《軍》の連中が面倒を見てくれるさ」
宣言を終えた後、誰も強がりを言うことはなかった。あれほどの戦いを目の当たりにすれば、強がれるはずもない。全員が無言でうなだれるのを見て、俺は回廊結晶を掲げたまま発音した。
「コリドー・オープン!」
瞬時に結晶が砕け散り、その前の空間に青い光の渦が出現する。
「………」
長身の斧使いが、怯えながら最初にその中に飛び込んだ。残りのオレンジ達も、ある者は無言で、ある者は毒づきながら光の渦へと消えていき、ついに俺だけが残った。オレンジ全員が回廊に消えた途端に残像分身を消した。しかし、少なからず不安が残ったため変身を解除しなかった。
小鳥がさえずりと小川のせせらぎだけが流れる春の草原は、数分前の戦いが嘘のような裏書きを取り戻していた。感傷に浸って、自分が更に虚しくなったような気がした。これからもメタヴァーミンやオートマトンのような連中と戦い続けるとしたら、この世界が俺の死に場所になるかもしれない。今思えば、晶彦はこれを予想した上でデスゲームを始めたのかもしれない。とは言え、晶彦が俺の死に場所を仮想世界に作るとは思えなかった。
物思いに耽ってると、シュッと電気的な信号が俺の脳裏を横切った。
「ん?」
「キシャアアアアア!」
虫のような咆哮が聞こえた直後、突然別のバタフライが1体攻めて来た。
いつの間に、という出来事が俺を衝撃的に動かした。
ロザリアとは色違いのバタフライは両腕を振り回し、俺の体に叩きつけて来た。俺は咄嗟に腕を上げ、姿勢を低くしたりして敵の打撃を食い止める。
このヴァーミンはおそらく、先ほど倒したバタフライが引き連れてきた手下の1人か、と相手の攻撃を食い止めながらふと思った。
オレンジギルドに所属していたメタヴァーミンはロザリアだけのはず。となると、眼前の怪人はオートマトンか、それともオレンジギルドとは無関係な別のメタヴァーミンということになる。
だが、正体はこの際どうでもよかった。
攻撃を防いで数秒間が経過し、俺は相手の胸板に右拳を思いっきり叩き込んだ。
幸い、帰り道でもほとんどモンスターと出くわすことはなかった。駆け下りるように進み、
麓
(
ふもと
)
に到達するキリトとシリカ。
「あとは街道を歩いて帰るだけ。それでまた、ピナに会えますね」
「ああ、そうだな」
嬉しそうに微笑むシリカの笑顔は、キリトに現実の本当の妹を思い出させた。
直葉
(
すぐは
)
……今頃、どうしてるかな?
不意にキリトは、そんな言葉を脳裏で呟いた。
2人が小川に掛かる橋を渡ろうとした時。
「き、キリトさん!?」
突然、シリカが人差し指で前方を示
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