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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
ビーター
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大な石拳を固め、ズイッと突き出してくる。
俺は何と答えるべきか考えたが、返す言葉など何1つもない。そのまま沈黙し続けた。
その時だった。
「なんでやぁ!?」
突然、そんな叫び声が俺の背後で弾けた。半ば裏返った、ほとんど泣き叫んでいるかのようなその響きに、広間の歓声が一瞬で静まりかえる。
エギルから視線を外し、振り向いた俺は、そこに立つ軽鎧姿のシミター使いの男が誰だかすぐにわかった。
「何でや!?何でディアベルはんを見殺しにしたんや!?」
この男は、遊撃用として結成されたE隊を率いていた、キバオウだ。視線を移すと、彼の背後にも、今は亡きディアベルの当初からの仲間だったC隊のメンバー4人が、顔をクシャクシャにして立っていた。
もう一度キバオウを見て、俺は呟いた。
「見殺し……」
「そうやろうが!!自分はボスの使う技を知っとたやないか!!最初からその情報を伝えとったら、ディアベルはんは死なずに済んだはずや!!」
血を吐くような叫び声に、残りのメンバー達がざわめく。「そういえば……」「なんでだ?」「攻略本にも書かれてなかったぞ」などという声が生まれ、徐々に広がっていく。
C隊のメンバーの1人が、右手の人差し指を俺に突きつけ、叫ぶ。
「きっとあいつ、元ベータテスターなんだ!!だからボスの攻撃パターンとか、全部知ってたんだ!!知ってて隠してたんだ!!」
その言葉を聞いても、C隊の中に驚く者は1人もいなかった。ディアベルから聞いたわけではないだろうが、俺や……傍らにいるキリトと同じ元ベータテスターであり、それを仲間に隠していたディアベルが、自分からベータテスターの話題を持ち出すとは考えにくい。だが俺が、誰もが初見のはずの刀スキルを見切った時点でほぼ確信していたのだろう。
キバオウは更に、両眼にいっそうの憎しみを
滾
(
たぎ
)
らせ、再度何かを叫ぼうとした。
それを
遮
(
さえぎ
)
ったのは、エギルとアスナだった。
「おい、お前……」「あなたね……」
だが、未だ元ベータテスターということを隠しているキリトだけは、2人のように遮ることができなかった。ずっと床に眼を向けたまま、何を言うことができなかった。いや、言う資格などないのだ。それは本人もわかっているはず。
……しかし。
俺の脳裏に、この流れをチャンスに変える手段が浮かんだ。
直立し、一歩前に出ると、愛想のない無表情でキバオウの顔を眺める。
「元ベータテスター……俺をあんな奴らと一緒にするな」
「な……なんだと?」
「SAOのクローズドベータテストは、とんでもない倍率の
抽選
(
ちゅうせん
)
だった。受かった1000人のうち、本物のMMOゲーマーが何人いたか知ってるか。ほとんどがレベリングのやり方を
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