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銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第百七十三話 誰がための忠誠
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部隊と思われる」
「……」
「最後の一隊はメルカッツ上級大将が率いる本隊。フレイア、リヒテンラーデ方面よりシャンタウ星域を通ってこちらに向かってくるものと思われる。なお、ヴァレンシュタイン元帥はオーディンに留まっている」
「……」
「此処までで、何か質問は?」
最初は緊張していたグライフスも大分落ち着いたようだ。声も結構後ろまで届いている。
「ローエングラム伯がマールバッハ、アルテナからガイエスブルクを狙う可能性は?」
「クライスト大将、その可能性は有るが六個艦隊ではいささか少なすぎる。但し、シュムーデ提督たちと合流すれば話は別だ。そこは注意しなければなるまい」
「なるほど」
「他に質問は」
「……」
「無ければ、これより我が軍の基本方針を申し上げる」
グライフスが声を一団と張り上げた。
「敵を引き寄せて撃滅する事を基本方針とする。実戦機能はガイエスブルクに集中させ、要塞と連携を取りつつ敵を撃破するのだ。それがどれ程有効かはイゼルローン要塞を思えば明らかである」
グライフスの言葉に彼方此方で賛同の声が上がった。何処かで馬鹿が“ランズベルク伯アルフレッド 、感嘆の極み”などと言っている。
「いや、さらに有効な戦法がありますぞ」
声を上げたのはシュターデンだった。この男、グライフスとは上手く行っていないようだ。グライフスはシュターデンを理屈倒れと評し、シュターデンはグライフスを無能と軽蔑している。
「申されよ、シュターデン大将」
グライフスが憮然とした表情で発言を認めた。
「グライフス総司令のお考えに一部修正を加えたものです」
シュターデンが得意げに話し出した。チラッと横目でグライフスを見ている。
「つまり大規模な別働隊を組織し、敵の本隊をガイエスブルクに引きつけておく一方で逆進して手薄なオーディンを攻略するのです」
オーディンを攻略する。その言葉に大広間がどよめいた。シュターデンが一層得意げな表情をしたが、グライフスがあっさりと却下した。
「その案は採用できぬ」
「何故です。総司令官、我等は一挙に帝都を攻略し、皇帝陛下を擁し奉れるのです」
シュターデンが納得いかぬように食い下がった。貴族達も不審げな表情をしている。
「不可能だからだ。敵がこちらへ押し寄せて来る以上、大規模な別働隊など何処かで察知される。となれば別働隊の規模は小さくせざるを得ぬ。だがオーディンにはヴァレンシュタインが居る事を忘れるな」
「……」
「手間取れば敵の増援が現れ前後から挟み撃ちにされる。別働隊など兵力の分散に他ならぬ。用兵の常道にあらず、却下する」
不機嫌そうな表情と共にグライフスはシュターデンの意見を却下した。
「グライフス総司令官の策に従うべきであろう。ガイエスブルク
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