第三百六十九話
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第三百六十九話 帰って
小田切君は研究所に戻った、タロとライゾウはその小田切君に言った。
「戻ってきたんだ」
「家じゃないんだな」
「かなり飲んだからね」
それでと答える小田切君だった。
「明日酔い潰れて遅刻とかになったらよくないから」
「だからなんだ」
「今日は研究所に戻ってか」
「ここで休んでね」
そしてというのだ。
「そのまま明日働くから」
「確かにかなり酔ってるね」
タロは現在の小田切君の状況を見て述べた。
「ワインも相当飲んだみたいだね」
「食べてね」
小田切君はタロのその問いに答えた。
「ワインはボトル二本位開けたよ」
「小田切君のマックスだな」
ライゾウは分量を聞いて述べた。
「じゃあそれだけ飲んだからか」
「うん、今日はここに泊まって」
「明日寝坊とかしない様にするか」
「そうするよ」
「まあ明日の朝起きたら」
タロは今度はそれからの時のことを話した。
「トレーニングルームで汗をかいて」
「お風呂に入ろうか」
「それですっきりして」
そのうえでというのだ。
「働いたらいいね」
「そうするね」
「いい判断だと思うぜ、おいら」
ライゾウは小田切君に後ろ足で立ってそうして前足を人間の腕の様に組ませて真剣な面持ちで語った。
「博士は別に遅刻とか寝坊とかこだわらないけれどな」
「けれど僕としてはね」
「そうしたことは嫌いだよな、小田切君」
「うん、だからね」
「今日はここで寝てか」
「ゆっくりと休むよ」
そうするというのだ。
「今夜はね」
「まだ早いけれどね」
「十時だぜ」
時計を見ればそれ位だった、ステーキハウスで食べてそうして研究所に帰ってだ。それでその時間だったのだ。
「けれどもう寝るんだ」
「そうするんだな」
「行く前にランニングもしてお風呂も入ってすっきりしてるし」
「もう寝るんだ」
「そうするんだ」
「歯を磨いてね」
実際に小田切君は歯を磨いた、そうしてジャージに着替えてソファーで寝た。
第三百六十九話 完
2016・8・19
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