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037「妖精さんと、劣等人種絶滅政策」
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事やったけ?」  思い出せない振りをした。

「本で書かれている事が、間違っている可能性があるから、僕には過去のシルバー様の事は分かりません。
でも、世間一般で知られているシルバー様は、寿命が短くて、すぐに老いる種族を、皆殺しにしようと、世界各地に絶滅収容所を建設していたらしいですよ?」

「うーん、俺、本当にそんな事やったかな?」

『妖精さん……銀髪ロリに嘘を付きすぎだお……』
『未来のヒトラーですな、妖精さん』

「シルバー様が忘れているなら、それで良いんです。
絶滅政策なんて儲かりませんし。
まぁ、人間も豚人間も絶滅した方が良いと思いますけどね。でも数が多すぎますし、そもそも『夢幻』が紛れ込んでいたら、対処が大変ですし」

プラチナがこの話題を強引に終了させ、シルバーの小さな両手を握り、別の話題を提供した。

「でも、良い種族名ですよね!ハムスターマン!
リザードマン並の扱いになっちゃうところが良いです!
全族共和が成功した暁には、人間をハムスターマンって呼んであげましょう!」

『可愛らしい種族名でござる』
『うむ……未来世界では、人間(ホモ・サピエンス)が何と呼ばれているのか気になるな……。
いや、そもそも人間は生存しているのだろうか……?』
『プラチナたんも妖精さんも、細胞が機械で出来ている謎生物だお。まともな細胞を持っている生物はいないのかお?』

ネットの皆が抱いているであろう疑問。
シルバーも気になった。本物の人間はどこに住んでいるのだろうか?
どうやって、探せば良いのか検討もつかない。
エルフにそっくりだけど、老いる種族はどこにいる?ど聞けばいいのだろうか。
そのような事をシルバーが考えていると、プラチナは名案を思い浮かんだような良い笑顔で――

「そうだ!
今回の誅伐の様子を、各集落の代表に見せれば、きっとシルバー様におとなしく従ってくれますよ!
名づけてっ!シルバー様の凄さを伝えよう作戦です!
最小限の犠牲で、おっきな国を作りましょう!」

『良い嫁だお』
『うむ……いつも前向きなところが素晴らしいな……』
『いや、これサイコパスの特徴だぞ……罪悪感をほとんど感じずに、どんどんやりたい放題やってる時点で……でも可愛いから許す』

「こうなったら動く骸骨も9割方動員しましょう!
留守はエルフィンに任せるとして、どれくらい賠償金取りましょうか?
やっぱり、戦費の負担と、レンタル料金10倍くらいが丁度良いですかね?
支払い能力がなかったら、ハムスターマンをたくさん、奴隷にすれば良いですし
あ、難しいなら皆殺しでも良いですよ?
今後の征服活動をやる際の、  見 せ  し め になりますから」 

「……ハムスターマンを殺しても問題は出ないのかな?」
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