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034「都市長、黒幕っぽい事をする」幕間C
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作り上げたハーレムライフが、卑劣な手段で終わってしまって残念ブヒィ」
「大変でしたなぁ。
それで?他に何か情報は?」
「妖精娘は、この世の者とは思えないくらい美しい女の子だったブヒィ。
あの顔をボコボコにして、孕ませてやりたいブヒィ。
美しい顔を見るだけで、股間が元気になるブヒィー」
「はははは。
ボコハラム殿は好きですなぁ。
それで……他に何か情報は?」
「そういえば、シルバーって名乗っていたブヒィ。
女の子らしくない名前で残念だったブヒィ。
俺の嫁になったら、シルって改名させて、俺の子種をずーと飲ませ続けてやるブヒヒヒヒッ!」
巨漢の豚は、肥溜めのような印象を植え付ける笑い方をした。
タヌキモンは、商売時の営業スマイルで、内心の怒りと、憎悪を隠す。
(俺は、貴様に煮えたぎった溶岩を飲ませてやりたいな……。
全く、この世界は汚れている。
こんな豚どもと取引しないと、存続できない都市に、意味があるのだろうか……?
繁殖力が旺盛なだけの豚め。
諸悪の権化の人間どもと一緒に消えてなくなればいいものを……)
〜〜〜
一通り、豚人間から情報を聞き終えたタヌキモン。
彼は、『用済み』になったボコハラム族長に、冷たい笑みを見せて、高級な調度品で溢れた部屋から追い出そうと――
「それではボコハラム殿。
案内人を付けるので、ぐっすり宿でおやすみください。
可愛いエルフの美少女が待っておりますぞ。
幾らでも殴っても構いませぬ」
「それはありがたいブヒィー!
これからも世話になるブヒィー!
心の友ブヒィー!」
「ええ、こちらこそお願いしますぞ。
存分に、エルフ娘でお楽しみください」
そう言ってタヌキモンは、ボコハラム族長を椅子から立たせ、部屋から追い出した。
とても自然な流れだったから、ボコハラム族長は追い出された事に気がつかない。
自分の意思で、部屋の外に出た。そうとしか思えなかった。
タヌキモンは、執事に命令して、部屋の窓を開けさせ、両目を瞑り、静かに耳を澄ませる。
数分すると――家の外で、豚の醜い悲鳴が上がる。ボコハラム族長の声だ。
「お、お前らは何をするブヒィー!
ぎゃぁー!俺の逞しい腕がぁぁぁぁ!!
や、やめるブヒィー!
俺が死んだら、この世界は終わりブヒィィー!この世は暗黒に包まれ――ぶぴっ!」
醜い豚は死んだ。
そう、すぐに理解したタヌキモンは、心の底から安らぎを感じ、ソファーに身を沈める。
役に立たない豚人間を、すぐに処分した。ただそれだけだ。
「貴様の能力が暴走すれば、都市中、女の子だらけになってしまう。
たくさん儲けさせてもらったが、今日でおさばらだ。ボコハラム。
自分が『夢幻』である事を恨むが良い」
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