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032「ドワーフ娘、ブラック労働する」幕間A
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要求には従わないといけない。
それがどれだけ無茶だとしても、偉い人を敵に回すと、組織に居続ける事は出来ないのだ。
男のドワーフなら、転職は簡単かもしれないが、ミカドワは女。
信頼を勝ち取るための労力が、過剰なくらいたくさん必要になる。場合によってはセクハラされたり、枕営業も必要になるだろう。
それにドワーフの価値が低い集落に住み着いたら、鍛冶の腕を発揮する前に、豚人間への生贄に捧げられて、苗床にされてしまう結末を迎える可能性が高い。それだけは絶対に嫌だ。

(この村は地雷原に囲まれて安全だしね……無茶でもやるしかないか……)

ミカドワは静かに頷いた。一応、失敗した時の事を考えて、保険を残す。

「……可能な限り作りますよ、シルバーの旦那。
でも人手が足りないんでね。三日では無理かもしれません」

その返答に、シルバーは、良い笑顔になって

「じゃ、よろしく頼むな!
三日後、楽しみにしているから!」 

シルバーの残酷な通達に、ミカドワは涙目になって悲しい気持ちになった。

『ちょwww妖精さんwwwwミカドワちゃんの言葉を無視するなよwwww
泣きそうになってるぞwwww』
『本当に三日で全部やれるのかっ……?』
『失敗しても、このチビ娘を責めないで欲しいお。最初から無茶な仕事量なんだお……』
『女親方とか、ロマンの塊だお……汗まみれのシャツがたまらんお……クンカクンカしたいお……』

邪悪なる妖精は、他の仕事をやるために、空を飛んで場を去った。
残されたのは、とんでもない仕事量と、中国産の鉄10トン。
到底、達成するのは無理。
部下で、髭がモジャモジャなドワーフ達も、そう思って叫ぶ。

「あ、姉御!いくら何でも無理だ!」
「そうだっ!そうだっ!
3日で一万本なんてっ!鍛冶のキモオタ神様にもできねぇよ!」
「俺達に期待しすぎだろ!?」
「頑張ってもせいぜい1日300本が限界ですぜ!」

手押しポンプの修理の時すら、技術的な問題が多すぎて、苦労が多かった。
だが、ミカドワは、涙を堪えて、自信満々な感じを装い、言い放つ。
支配者に嫌われたら、ここには居られない。
仕事を達成できなくても、シルバーを納得させる仕事っぷりを見せつけないとダメだ。

「お前達……この仕事は、やらなきゃいけないんだよ。
アタイ達は職人だ。
上玉の客の期待に、応える義務があるんだよ。
やってやろうじゃないか。
あの暗黒王子を驚かせてやるよ!ゲスな『人間』様と比べたら、ここは天国みたいなもんさ!」

小さいドワーフ娘が、張り切る姿を見て、男のドワーフ達は情けない事を言えない。
ここまで言い切られたら、仕事をやるしかない――

「「あ、姉御がそう言うなら、頑張ります!」」
「「俺らを奴隷
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