初動編
MTM:初動編 第4話「賭退(チャンス)」Cパート 後半
[3/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「・・・だよな」
「少しは面白いことでもしてくれると思っていたが、とんだ見込み違いだったようだな。」
すると、二人の間にいきなり大きな瓦礫が崩れてきた。
アルベルトは上を見ると屋根の真ん中の部分が落ちたのだと分かった。
「どうやらもう直ぐ崩れそうだなここは。」
アルベルトは前のシャーマンに目をやり直し
「それも右にある支柱を壊せばだ。」
パンターから見て右側にある大きい支柱が一本。中心部の最後の一本だ。
「それでお前は、これを壊したら後ろの出入り口から逃げるんだろ」
とアルベルトは右手の人差し指で天桐の後ろにある大聖堂で唯一の出入り口を示した。
「そうだ。既にバレた作戦だが、先にここから出れらるのは俺だ」
「確かにな」
アルベルトは、そう言って
「じゃあ、撃ってみろよ。天桐」
天桐を挑発した。
「あぁ、そうさせてもらうぜアルベルト」
シャーマンとパンターの砲は互いに向けていたのを向きを変えた。
シャーマンは支柱をパンターはシャーマンに向けたまま、少し角度を変えた。
そして、
<<ドガァン>>
互いの怒号が重なった。
天桐の砲弾は最後の大きな太い支柱に、アルベルトの砲弾は出入り口の上部分に命中した。
最後の支柱が壊されたことで大聖堂の揺れが激しくなり壁や屋根の一部分が次から次へと崩れていく。
一方、出入り口の上部分が壊されたことで崩れ落ち出入り口を塞いでしまった。
後ろの崩れた出入り口を見た天桐。
「お前。これじゃあ、お前も出れないぞ」
「あー、そうだな。そこからはな」
「何?」
そう言っている内に、大聖堂の揺れは激しくなっていき、内部のあちこちが次々と崩れていく。
「さーて、俺はとんずらするからな」
「え?」
天桐がアルベルトを見ると突然、パンターは勢い良く前方の壁に向かっていくのが見えた。
「お前」
(この大聖堂で一番壁が薄くてパワーのある戦車で突き破れるこの壁からな)
パンターはその壁を突き破った。
アルベルトは天桐に振り返って
「では、天桐。tsch?s(チュス)」
と挨拶をした。それと同時に、パンターは壁から外へ勢いよく飛び出した。
大聖堂は丘の上のため、回りは少し斜面となっているが、
アルベルトの方は一番キツイ斜面となっており、崖に近い構造である。下は住宅街の一部である数件の家や木や大きな石などであるが、ぶつかってもそれほど問題はない。
それに、高さ30mもないこの高さから落ちてもパンターは大破しないことをアルベルトは分かっているからこそこれをやっている。
そのまま、パンターは空中を飛んでから落下していき途中から斜面に足をこすりながら、麓へと滑っていった。途中で石や木にぶつかりつつも、勢い良く滑り落ちるパンターは最後に一軒家で止まった。
「フーーー」
アルベル
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ