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メン・タンク・マッチ:MTM
初動編
MTM:初動編  第4話「賭退(チャンス)」Cパート 後半
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無く側にある支柱に着弾すると爆発した。
「これは、榴弾か?」
アルベルトは発射した方向に向くと奥にシャーマンが待ち構えていた。
「よう、こんな所まで逃げやがって追う方の目にもなってみろ」
アルベルトは通信のスイッチを入れ、天桐に話しかけた。
「そりゃ、悪かったな。こっちも色々大変だったんだよ」
前方に居るシャーマンの天桐はそう答えた。
「まぁいい。それよりも、お前貴重な榴弾を外すなよ。せっかく俺を仕留めれるチャンスだったのに」
「あぁ、そうだな。てか、当たってもそれ程ダメージが入らないだろ。この距離で正面からのお(パンター)には」
「フフフ、あぁそうだな。」
「・・・」
「・・・」
二人は、しばらく無言が続いた。そして、
「行くぞ」
「来な」
天桐とアルベルトが、シャーマンとパンターが動き出す。
お互い時計回りに大聖堂内を走る。
ドガァン
シャーマンが撃つ。
ドガァン
パンターが撃つ。
お互い大聖堂内をぐるぐる回りながら射撃する。
だが、お互いしっかりと狙えていないのか当たらない。
お互いの砲弾は装甲を掠めるか壁や支柱に当たり崩れるだけ。
動きながら射撃して相手に当てる、俗に言う行進間射撃はプロでも難しい。
現代の戦車はコンピュータ制御によりより命中させることが出来るようになっているが、
それでも結局は、人間の目で、手で、撃つことはずっと同じだ。
コンピュータではなく手動で狙いを定めて当てるのは、とても当てることが難しいのは当たり前だ。
まして、それが相手も動くとなれば尚の事である。
それを建造物内で行っている二人。
お互い速度を変えたり止まったり、支柱に隠れたりなどを繰り返しながら激しい砲撃戦をやっていく。
そんな影響で、大聖堂内の壁や支柱が次々と壊されていき、上から瓦礫が少しずつ落ちてきた。


互いに撃ち合った砲弾は20発を超えただろうか
大聖堂内での撃ち合いが始まってから3分近くが続いた。
そして、ようやくお互いが同時に撃ち合うのを辞めて、停車した。
「フゥー。・・・いつまで続ける気だ」
「さぁな。お前に勝つまでかな」
アルベルトの質問に天桐はそう言うと、
「たくよ。お前の狙いに、・・・既に気付いてるんだぜ」
「・・・」
アルベルトのその言葉に無言になった天桐。
「この大聖堂を崩して俺を生き埋めにする気だな」
天桐の額の汗が頬から落ちていく。
「さっきから撃ってるのは榴弾ばかりだ。それも徹甲弾より弾数が少ないのだ」
「・・・」
「それを撃ち合いに使ってるのは、俺を早く倒すためだと普通は思うが、それは違う」
「・・・」
「ここの壁や支柱を破壊して俺を生き埋めにするつもりだろ」
「・・・バレたか」
「当たり前だろ。こんな単純な作戦、子供でも思い付くわ」
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