開放感に負けてしまって 【ナイル川に住むワニ】
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彼は...俗に言う《スケベ》だ。
見た目はどこにでもいるようなごく普通の男子高校生で、女性も羨む艶光の短い黒髪に、一目見ただけで健康そうに見える日焼けした肌。顔も小顔で髭が生えたりニキビがぽつんぽつんとできてもおかしくないのに一切ある様子は無い...非常に整った顔つきだ。
右目の下にちょこんとついているホクロが何故か魅惑的に見えることで、多少なりともイケメンという人種に分類される彼はイヤホンでJ-POPを聞きながら分厚い本に目を向けている。
その本の背表紙には『医学書』と簡潔に記載されていている。
眉目秀麗、頭脳明晰な彼は彼の在籍する高校で名を上げる優秀な学生だ。
スポーツもジャンルによるが得意な方で特にテニスで右に出るものはいない。
性格も明るめで優しいけど、怒ると暴力ではなく言葉で論破してくる。だから彼を敵に回したくないと常日頃思っている学生も多い様だ。
基本的にそういった学生の間ではかなりの人気を持っている彼だけど、一つだけ皆が知らない欠点というモノがある。
それがさっき話した《スケベ》だ。
そのスケベっぷりがどこまでいくかというと、今目の前の女子高生のお尻を厭らしく撫でまわしながら先ほどの『医学書』に集中しているくらいだ。
「ちょ、ちょっと...どこ触ってる...のよっ...あっ?」
「ん〜?」
彼の餌となっている女の子は西木野真姫という。
燃え盛るような赤髪で、気の強そうなツリ目がとても印象深く相手に植え付ける。
人前では高飛車でつんつんしている女の子だけど、彼....西木野真姫の彼氏のまえでは一匹の発情した雌に成り下がってしまう。
そんな彼女の発情した姿は当然彼氏にしか見せていない。
「なんで...ふぁっ!こんなところで触る必要が...アンっ?あるのよ。このスケベ!」
「あまり大きい声で喘ぐと周りの連中に聞かれるぞ。それで発情した汗くっさい男どもに囲まれて乱れまくる、なんて展開も予想してたほうがいい」
「そ、そんなこと!ひうっ?アンタが止めれば済む話でしょ!」
と、言われても止めないのが男。付け加えると、より力を入れて激しく艶めかしくごつごつした指を這わせるのが彼だ。
立派で、張りがあって、肥えたお尻は指の形に合わせて姿かたちを変える。
「にしてもお前、随分と感度が良くなったんじゃない?」
「それはぁ?アンタがこうして...毎日するからでしょ!」
「ふ〜ん。俺が悪いのか。やたら電車に乗った途端ケツを押し付けられたような気がするんだが...気のせいか?」
「そ、れは!」
電車に人が多いから!という言葉は彼の指によ
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