その微笑みは...... 【雪桜(希う者)】
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内、6人だけなにもしてこないやつらがいた。だがあいつらも何もしないだけ。助けようとはしない。結局俺は一人なんだ。
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朝はバレる可能性が高いためか、なにもしてこなくなった。だが、その分午後に待っていることを考えてしまうため、真姫から朝一緒に登校しようと言われたとき。
考えていなくてもいいこのときくらいしか心が休まらなかった。
「最近どうしたのよ?顔色悪いわよ?」
真姫に聞かれた。
でもこれを聞いてくるということはバレてないってことだな。
「別にちょっと寝不足気味なのが祟ってるだけだよ。ゲームやってると気がついたら1時とか余裕で越えてるんだよ。」
嘘だ。
夜はどうしても次の日のことを考えてしまうからとてつもなく早く寝ている。
でもどうしてこんなに胸が痛いのか。
ただ、嘘をついてるだけなのに。
「そう?ならいいんだけど。別にあなたの心配をしてる訳じゃないんですもの。」
「はいはい、わかってるよ。そんなこと。」
なぜかそれ以来、真姫が朝、誘ってくることが多くなり、頻度は低いものの帰りも誘って来るようになったのだが、俺にはその理由を知るよしもなかった。
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1ヶ月が過ぎた。真姫が帰りに誘ってくる日はなにもされることなく帰れるのだが次の日には結局殴られ、蹴られ、傷つけられる。
正直に疲れた。もう死んでしまいたいと思った。
「……そうだよ。別に死んじゃえばなにもされないじゃん。死んじゃえば別にバラされたって俺には関係ないじゃん。
なのに俺が死んでも悲しまない親に、俺が死んだらやってたことがバレて困るやつらがいる!
なんだよ、こんないいこといいことずくしじゃねえか。は……はは……ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ……はぁ……、
……、それが出来れば今ごろ、こんなことになってないか……、」
何が正しくて、何が悪いのか、何をしていけばいいのかわからないほどになっていた。
そしてその日は、珍しいことに何もしてこなかった。
(今日に限って……何もしてこねえのかよ……、)
真姫との約束もなければ、家に帰ったところでやることもない。
少し出掛けてみることにした。
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適当に歩いて外で夕食を済ませることにし、家に帰らず、そのまま歩きだした。
まるで今この一瞬一瞬を踏みしめるようにして歩いているようだった。
気がつけば秋葉原まで歩いていた。
時刻は6時、丁度人の集まる時間帯にさしかかり、電気街は多くの人で賑わっていた。
(この中にクラスのやつがいたら笑いもんだな。)
なんて思いながら歩く。
だが、すぐに歩くのにも飽きてしまった。
ここまで来て何もせずに帰るのもなんだし、
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