その微笑みは...... 【雪桜(希う者)】
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まあ、3日間ここで何してもいいらしいからなぁ、適当に過ごすさ。」
「……そうっすか……、まあ、こっちにくることもそうないでしょうし、楽しんでください。」
まあ、今後関わることもないだろうから差し当りのないことをいっておくことにした。
転校するまでに幾度となく嫌なこともやらされた。これ以上は話したくもない。
「なあ、おめえ、向こうにいたときのことが全て消えると思ってねえだろうな?」
「……なにが言いたいんですか。」
「いや、なんでもねえよ。じゃあな」
「ええ、さようなら。」
漸く解放された。
もう、あんなところになんて戻ってたまるものか。
絶対に……、絶対に!
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あのまますぐに家に帰って寝た。
晩御飯を食べる気にも、風呂にはいる気にもならなかった。
そして翌朝、朝4時に目が覚めてしまった。
思い出したくないことの夢でも見ていたかのように着ていた汗でびっしょりだった。
真姫との約束の時間までにはまだたっぷりと時間がある。
「………少し走ってこよう。それでシャワーだけでも浴びておくか」
走ってもシャワーを浴びてもなにかが体にまとわりつく感覚は消えなかった。
そうこうしているうちにちょうどいい時間になったので家を出た。
さすがに真姫を待たせるわけにはいかない。
そう思い10分前には真姫の家につくように家を出たのに、
「ちょっと、この私を待たせるなんてどういうこと?」
家の前にこいつがいるんだぜ。
なんでこうも早いんだか。
はっ。悩むのが馬鹿馬鹿しく思えてきたよ。
「はいはい、悪うござんしたっと。ほら、さっさと行こうぜ。」
「あ……ちょ、ちょっと待ちなさいよー!」
なんだろう。やっぱり、こいつといると安心できる。
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そのまま真姫と音乃木坂まで登校してきた。
いつも通りの1日になるはずだった。
だが、そうはならなかった。
それは教室に入った瞬間目に飛び込んできた。
机が荒らされていたのだ。
よくアニメで見るようないじめられているやつの机のように落書きされたり、ごみ箱のような有り様になっている。
(なんで、俺の机がこうなってんだ?誰がこんなことしやがった!)
声に出しそうになったが寸前でこらえる。
逆にここで声にしたところで逆効果になるであろうことは読める。
それにいろんなところからこちらをチラチラ見ている視線を感じる。
ならばここはなにもなかったように振る舞おう。そして、犯人が痺れを切らしたときにまとめて掃討してやる。
そう決断してから、放課の度にトイレに行くふりをしてわざと俺の持ち物をがら空きにして相手を誘っ
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