その微笑みは...... 【雪桜(希う者)】
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東京。
発展が著しいこの日本の首都では約1400万もの人が暮らしている。
かくいう俺もその中の一人な訳だが、俺は今、音ノ木坂学院という最近共学化された学校に転校してきた2年だ。
親の仕事の関係などもあり、どこの高校に行くかは決めかねていたが親の知り合いの西木野さんに娘さんが入学したところはどうだと薦められ、音ノ木坂に転校してきた。
前の高校は…思い出したくもない……
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引っ越して半年ほどがたったある日
「今日は両親ともいないから適当に何か作るか。とはいえ何にしようか………
真姫、なにかいい意見ない?」
「なんでそこでこっちに話をふってくるのよ。別にあんたの食事なんだからあんたが決めなさいよ。」
「デスヨネー。まあ、めんどくさいしカップラーメンになるかな?」
「はあ、栄養片寄るといいことないわよ。無難に野菜炒めとかにしておきなさい。」
「なんだよ。意見があるなら最初からそれいってくれればいいじゃねえか、まあいいけど。」
真姫の両親から毎日でなくてもいいから週に1度くらい真姫といっしょに帰って来てくれと言われている。
要するに体のいいボディーガードとしたいんだろう。
まあ、こちらに何か用事があるわけでもなく、真姫の家は帰り道の途中なので気にしてないけどな。
っと、もう真姫の家の目の前まできてたな。
「それじゃあ、また明日ね。」
「ああ、またな。」
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真姫と別れて家の冷蔵庫にほとんどものが入っていないことを思い出した。
「あ〜、買いに行くのもめんどくさいなあ。
はあ、自転車で行くか。」
とりあえず一番近いスーパー行ってくることにした。
「たまご買って、牛乳買ったから……こんで買うものも買ったはず。っし帰るか。」
いやー卵が安くて助かったわー。
なんて思っていると、
「よう、ひさしぶりだな」
それは転校前の高校の先輩だった。
俺が前にいた高校はいわゆる不良高校だ。
タバコを吸うのは当たり前で吸っていなかったのは自分くらいなものだろう。
地域からは毛嫌いされ、名前を出すだけで関係を切られるような高校だったが、うちの親は相当な放任主義で公立の高校に進むのならどこでもいいというような親で、中学でサボり過ぎたお陰でそこにしか入ることが出来ずやむなく進学したのだ。
それ故に音ノ木坂に転校するにあたって死にも狂いで勉強したものだがそれはまた別の話だ。
「お久しぶりです。どうしたんですか?」
「特になにかあって来た訳じゃねえ。修学旅行で来させられただけだ。修学旅行なんざめんどくせえだけだが、これさえ参加すれば卒業させてくれるらしいからなぁ。
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