Lv30「不死王の世界征服13〜汎人類大連合、壊滅〜」
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よ。死人を殺しても問題にならないわ。
ワルキュラを倒しても、殺人にはならないのよ、ルール上。
むしろ、宗教的には良い事じゃないかしら?」
ワルキュラの怒りが、自分の共産国に降り注ぐかも知れない。
その恐怖で、華奢なスターの身体は震えそうだった。
だが、死ぬ最後の瞬間まで、共産圏のアイドルとして、自分自身の行持を貫きたい。
富を平等に分配する共産主義は、きっと正義なのだから。
今は不幸を平等に分配している最中だが、将来的にはきっと、幸福も配れるはずだ。
「私は共産国最強の成仏の達人……もとい、外交の専門家ミスター・ボンドーを送るわ」
ワルキュラの喉元に届き得る。唯一の可能性、ミスター・ボンドー。
どんな状況からでも生還し、標的を仕留める人類最強の男。
正直、何時、自分の生命が狙われるか分からないから、飼うのも辛い。
「わっちの国で、散々、暴れた奴じゃろ!?
暗殺したいなら、黙って実行せんか!」
「煩いわね!アンタ達も凄腕を送りなさい!
人類の危機なんだから、アンタ達も労力を払うべきよ!」
「いやじゃ!
暗殺を正々堂々とやりまくっている共産国が可笑しいじゃろ?」
「人類の命運がかかった問題だから良いのよ!
普通の成仏なら、僧侶呼んでこっそりやるわよ!」
「お前さんの国の僧侶は、あの世に居るじゃろ!?」
「僧侶なんて詐欺師じゃない!宗教なんて麻薬よ!」
「唯物論者はこれじゃから困るのう!」
幼稚に見える罵倒の連続。
だが、これが国際社会の現実だ。
帝国という共通の敵が居なかったら、こうやって一緒に集まる事すら出来ないくらい、どの国も仲が悪い。
スターは、共産主義者であり、この思想には無神論もセットで付いてくる。
全世界を敵に回す条件が揃いまくっている危険人物なのだ。
暗殺の危機を感じてから、また、神様への信仰を再開したが『神を信じない碌でもない悪魔』という評価を受けている。
(神様なんて、皆がそれぞれの心の中で信じていればそれで良いのよ。
人間が作った神の教義ばっかり守って馬鹿みたい)
スターだって出来れば、鬼族連とニャンコ商国と協調して、帝国を打倒したい。
その後に、すぐ裏切って二国を潰して、全世界に共産主義の素晴らしさを教えて、平等社会を建設したかった。
……そんな考え事をしていて、スターは理解した。
商国も鬼族連も、帝国を倒したら、今度は共産国が世界の敵になると理解しているからこそ、無視したり、罵倒してくるのではないだろうか?
(ひょっとして、汎人類大連合が団結できないのって……私が原因だったり?)
「わっちの国は暗殺者は送らん!
まだまだ、決戦の日は遠いんじゃよ!
機が熟するまで待った方がええのう!」
「そうにゃー、
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