Lv25「不死王の世界征服G〜夢、終わる時〜」
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いる証。
幸い、身体全体が透けているから、パンツの柄は見えない安全仕様だ。
昔は服が先に透けて、パンツが見えて大変で、ラッキースケベーだったが、今のドリームワールドは女性の人権にも配慮されている。
「眠りの時間はもうおしまいって事ね……
ワー君に会えたのに残念だわ」
「名残惜しいな……」
「そういえば、ワー君に言いたい事があったの」
「どうした?」
ワー君の疑問に、スターは無言で――返してしまった。
(現実で一度会ってみたいとか、絶対に言えない)
自分は現実では、共産国の最高指導者であり、紅い大魔王と呼ばれている極悪人なのだ。
そんな悪党だと知られたら、ワー君は二度と会ってくれない。そんな気がする。
この心地いい関係を長く続けたいスターは、必死に考えて誤魔化した。
「ワ、ワー君が勤めている会社が倒産したら、ワー君を私の組織で雇ってあげるわ!
じゃ、また、夢の世界で会いましょう!」
「……ああ、またな。
スー殿も頑張って、開拓事業を頑張って欲しい」
自分を見送るワー君の黒い目は、惹き込まれるような感じに、威厳たっぷりだった。
こんな凄そうな少年(50歳くらい?)を雇っている商社は、一体何処にあるのだろうか?
きっと、とんでもない人誑し上司なんだろうなぁと、スターは思い――
〜〜〜〜〜〜〜
「資本主義者が作った天井だわ……」
そして、現実世界で覚醒した。
超高級ホテルの白い天井が、違和感を感じさせる。
自宅以外で起きると、脳はいつも、周りの光景を見慣れていないせいで異物だと感じていた。
スターは、小さな両手を目の前で合わせて、先ほどの夢の世界を思い出す。
「……また、言えなかった。
関係が壊れると思うと、本当の事が言えないわ」
もしも、夢の世界に滞在できる時間に、制限がなかったら。
とっくの昔に、スターは夢の世界で囚われていたかもしれない。
「……いや、私には先にやる事があるわ。
私事は後よ。
世界のために、大魔王ワルキュラを倒さなきゃ。
ワー君との関係は、それから考えなきゃ」
方針を改めて確信して――十日後。
惑星から、尊いような、価値がないような100万の生命が失われた事を、スターは知った。
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ワルキュラ(現実の俺は骸骨ですが何か!)
【内政チート】「大砲の運用が大変だって!?」城壁を壊すのに6000発の砲弾がいる」17世紀初頭
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