Lv22「不死王の世界征服D〜烏合の衆〜」
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「それでは国際会議を始めますにゃー」
海に浮かぶ、そこそこの大きな島。
そこに世界各国の首脳陣が、己の存在感をアピールするためにウヨウヨと蟻のように集まっている。
四大理事国の指導者である3人が、円盤状の会議室にある、中央の席に座っている。
その他の国々は、影響力が大きい順に、中央に近い席へと座り、外側の席であればあるほど、外交も弱い弱小国である事を意味していた。
この集まりは、汎人類大連合の国際会議。
大勢の国々が対処しないといけない事件や経済を議論し、対処するための集会……とされている。
だが、それは嘘だと、スター主席にはハッキリ分かっている。
連合の行動は、四大理事国の意志そのものであり、彼らの行動がほかの国々の方針となる。
主導権を握った国が、世界の半分の行く末を決めるのだ。
そう、この四大理事国。いや、三大理事国が。
@絶対王政の『人間王国』 保守派。 滅亡
A議会制の資本主義国家『ニャンコ商国』 中立派
B鬼の部族の集まり『鬼族連』保守派
C富を等しく平等しようとする『フリーザ共産国』改革派
共産国を率いる自分こそ、世界のリーダーに相応しい。そう、スターは思っている。
新しい時代には、新しいシステムがいる。
格差がない平等な社会を実現しようとする共産主義こそが、絶対の正義であり、それ以外は悪なのだ。
(さぁ、今日の会議は私の独壇場よ……)
スター主席は席から立ち上がり、場の注目を集めた。
他の国々の代表は、小さな女の子に過ぎない自分よりも背丈が随分と大きい。威圧感も歴戦の猛者を感じさせる。
だが、スターはもっと凄い。小さな背丈の雪女とはいえ、偉大なる共産主義を世界中に輸出しようと企む国家フリーザの最高指導者なのだ。
だから、有象無象の弱小国家の指導者どもに睨まれても、平気で居られた。
世界を覆う格差社会と、ワルキュラ大魔王を打破し、平等なる社会を建設するまでは歩みを止めるつもりはない。
「人間王国が併合されたのはっ!全てはワルキュラの陰謀だったのよ!」
「「な、なぁんだってー!?」」
「「一体、どういう事なんだぁー!?」」
「「さすがは主席様っー!美しいですだぁー!」」
スターの叫びに、弱小国家の皆が、事前に決められた通りの叫びを上げた。
「お主ら……なんでそんな分かりきった事を、今更言っておるんじゃ……?」
「いやー、大変ですにゃー」
四大理事国の人たちが、このスター達の酷いやり取りに、白けた目を向けてくるが気にしない。
演技だろうが何だろうが、利用できるものは全て利用するのがスターのやり方だ。
白けた視線を気にせずに、スターは言葉に熱を込めて続ける。
「スパイから報告があったの。
ワルキュラが、事の全てを操り、飢饉を演出
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ