Lv22「不死王の世界征服D〜烏合の衆〜」
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医療ヘリ目的で購入したヘリがありますにゃ。
これを解析して量産すれば、勝ち目ってやつが出てくるに違いないですにゃー」
「へー、無料でくれるのかしら?」
「入手するのに大金がかかってますにゃ。
高い値段を付けてくれた国に売りますにゃー。とっても心苦しいにゃー。
大変にゃ、にゃ、にゃ」
スターは許せなかった。
目の前のブタ猫は、人類の存亡の危機なのに、お金を大量に集める事しか考えていない。
これだから資本主義者は、世界の癌細胞なのだ。
世界を腐らす枝であり、格差社会を作る悪魔だ。
ワルキュラを倒したら、お前たちをこの世からひとり残らず粛清してやる!そうスターは心の中で誓った。
(なんで富を公平に再分配する共産主義の素晴らしさが分からないのかしら!
富が一極に集中する社会なんて、利権が集中しすぎて腐るのは一瞬よ!)
憤怒しすぎて肌が荒れそうなスターが、歯ぎしりしている間に、鬼姫がニキータに話しかけた。
「そのヘリという道具。
わっちの国も欲しいのう。
どうじゃろ?100億マダンでええかの?」
「支払いはアヘン通貨でお願いしますにゃー。
帝国の兵器を次々と購入して解析するために、大量のアヘン通貨が要りますにゃー。
帝国を倒すために、帝国の通貨を集めるなんて苦しいですにゃー」
ニキータは笑顔のまま、スターの方をチラチラッと見てきた。
どう見ても、値段を釣り上げて、この場をオークション会場にするつもりだ。
絶対、このクソ猫ぶっ殺す。そう思いながらスターは大きな声を上げた。
「私は百億アヘン払うわ!」
「なら、わっちは、三百億」
「間違えたわ!五百億の間違いよ!」
「わっちは510億出すんじゃよ。
それにしても凄い大金じゃのう。
そんだけアヘン通貨がある時点で、帝国と仲が良い証拠じゃなぁ」
「一千億!」
値段の釣り上げをしながらスターの小さな身体を、おぞましい感情が襲った。
これではまるで、憎き資本主義者に自分がなったみたいではないか。
人民が納めた税金を、再分配せずに、高いヘリに費して、商人を儲けさせるなんて、金の亡者のような所業が恥ずかしい。
でも、鬼族連がヘリという兵器を解析して量産したら、軍事バランスが崩壊する。
帝国を倒したら、間違いなく、次の敵は鬼族連と商国だ。絶対に渡す訳にはいかない。
(自国の通貨より、帝国の通貨の方が流通している時点で、経済を牛耳られているような気がしてムカつく)
なんで、こんな国際会議の場で、帝国のアヘン通貨で取引をやっているのだろうと、スターは悲しくなった。
これでは市場を帝国に牛耳られたも同然。
戦争を始まる前から、完全に負けていた。
帝国がアヘン通貨の流通量を減らすと宣言しただけで、共産国は
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