Lv21「不死王の世界征服C〜飢饉はワルキュラ様の陰謀だったんだよ!〜」
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宮殿の広場で、デスキングの馬鹿話をやるのは不味いと判断したワルキュラ。
彼は大臣や首相を引き連れて、地下にある会議室へと移動した。
ここならマスコミの姿はないから、安心して、与太話の続きをやる事ができる。
大臣達も、帝国の最高機密(デスキングの妄想)とやらに触れて満足してくれる事だろう。
「最初に言っておこう。
デスキングの話す内容は信じるな。
例え、俺が肯定したとしても、噂話程度の物に過ぎぬと思い込むのだ」
「「なるほど!機密だからですね!わかりましたワルキュラ様!」」
大臣達がそれぞれの言葉で返答した。
密談の雰囲気を出すために、デスキングが会議室の電気を全て消し、1本のロウソクを持ってきて、魔法で火を灯す。
虚ろな光が場にいるアンデット達を照らしていた。骸骨、吸血鬼、ゴースト系アンデットが大半を占めている。
一度、デスキングは場にいる、全員の顔をゆっくり見渡した後に――
「それでは私が推理した内容を語ろうっ……!
恐らく人間王国が滅亡した原因そのものがっ……!
全てワルキュラ様の用意周到な策略の結果に過ぎぬのだっ……!」
「な、なんだってー!?」
「この騒動には、まだまだ裏があるという事ですか!?デスキング殿!」
「ワルキュラ様は何重の策を同時に発動しておられるのだ!」
大臣達の驚愕っぷりに、調子を良くしたデスキングはワルキュラに語りかける。
「ワルキュラ様、この続きを話しても良いでしょうか!?」
「……ふ、さすが、だな。デスキング。
俺の策謀の一部とはいえ、気づくとは――恐ろしい奴め。
もちろん、許可するぞ。
所詮、この場だけの与太話なのだからな(お前の頭で、スイカ割りして良いか?)」
「ははぁっ!ありがとうございます!なんたる光栄なのでしょうか!」
一度、デスキングは咳払いをして、口調を変え、妄想を口から吐き出した。
「許可を貰ったから話そうっ……!
我々は勘違いしていたのだっ……!
ワルキュラ様は飢饉という偶然の天災を利用したのではないっ……!
最初から全てを仕組まれておられたのだっ……!
私が何を言いたいかと言うとっ……!大飢饉そのものを演出した黒幕がワルキュラ様だと言いたいのだっ……!」
「「な、なにぃー!?
今回の大飢饉がワルキュラ様のせいだってー!」」
「「一体、どういう事なんだぁー!?」」
大臣の驚きとは別に、ワルキュラの頭は溶岩をいれた火山のように熱くなっていた。。
本当、どういう頭脳しているんだ、デスキング。
長年、君主と家臣をやってきたのに、なんで、俺の事を大飢饉を演出する鬼畜王だと思い込んでいるのだ。
これが帝王の孤独なのだろうか?人と人が分かり合うのが難しいとワルキュラの精神は嘆いた。
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