Lv19「不死王の世界征服A〜人間王国〜」
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の通路を、騎士が案内する。
その先にあるのは、閲覧式の際に使われる広いテラスだ。
大きな広場と、街を見下ろす事ができる絶景スポット。
この国の王妃が、敵国出身だから、人民が罵声を浴びせまくったのは記憶に新しい。
テラスに到達したコルベールの目には――数百のヘリコプターが空を飛び交い、次々と物資を落としていく光景が見えた。
まるで空飛ぶカラス、いや、空中要塞だ。
「ば、馬鹿なっ……!
ヘリの航続距離はもっと短いはずだっ……!
ここに来れるはずがないっ……!
化物どもめっ!公表するデータに虚偽を混ぜたな!」
ヘリという乗り物は、同じ場所で滞空する時間が長い代わりに、エネルギーを大量に浪費するはずだ。
そのせいでヘリの航続距離は恐ろしく短い、帝国からの説明では、そうなっていたはずだ。
「いや、嘘はついてないですぜ。
航続距離ってのは、エネルギーを途中で供給すれば、幾らでも伸ばせるから誤魔化しが効くって事を知らないのかね?
あの中の一機が、発電所をそのまんま搭載しているんでさぁ」
その無礼な発言をしたのは、先ほどの騎士だった。若造の分際で、大国の宰相にタメ口をしている。
さすがに温厚なコルベールといえど許せない。
「なんだ!貴様はっ!知識自慢でもしたいのか!?
騎士の分際で、宰相とタメ口とは恥を知れ!」
「いやいや、俺は騎士じゃないぜ。
ほぉら、よく見るんだ。
俺の目を見るんだぁ」
すぐに、騎士の姿が銀色のスライムへと移り変わった。そして、つい先ほどまでは若い青年だったのに――今は、コルベールそっくりのハゲ頭の男になっている。
服装も、顔も、全てが全く同じ。まるで鏡のようだ。
このような事ができる化物に、心当たりがある。
変身魔法を効率よく行うために特化したアンデットにして、帝国最悪のものまね士と言われる――
「ド、ドッペルゲンガー!?」
「そうだ。
俺はドッペルゲンガーだ。
しかし、アンタの身体は、ストレスで結構ボロボロだな?
無能な王様に仕える苦しさって奴かねぇ?」
そう言って、ドッペルゲンガーはくくくくくっと、忍び笑いをして言葉を続けた。
「そうだ、こんな雑談に費やす時間はなかった。
首相閣下から、アンタ達に最後の通告だ。
すぐに降伏せよ、さもなければ――どうなるかは、想像にお任せします、だってさ。
碌でもない最後になるって事だけは、責任を持って言えるぜ」
「ん?首相閣下?
こ、今回の事は、ワ、ワルキュラ殿は無関係なのか?
だとしたら抗議するぞ!ワルキュラ殿に!」
「いやいや、ワルキュラ様も認めてますぜぇ。
俺たちがこっそりと、侵略の準備をしていた事すら、見破っていたみたいでね。
さすがは偉大なる死の支配者。
あと、ワルキュラ
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