Lv1「不死王、転校する」
[4/5]
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
てしまう。
「ひでぶっ!」「わがらないよぉー!」
「お父さんー!お母さんっー!」「たしゅけてー!」
すぐに、この教室に、立っているのはワルキュラ以外、誰も居なくなった。
一人だけで、どうしてこういう事になっているのか分かっていない本人は、知恵を巡らし、現状を考察する。
……次々と倒れていく生徒達。可愛い狐娘、オッパイ。巫女さん。最近の学生は身体が弱い、最近で細菌?
これらの要素が示す事実。それは――
「くっ……!
ま、まさかっ……!?
俺を狙った細菌テロかっ……!
なんて卑劣な奴らめっ……!俺を殺すために周りを犠牲にするなんてっ……!
お前たちの死は無駄にしないぞっ……!絶対に報復してやるからなっ……!」
気絶している生徒達を、死人扱いして、ワルキュラは教室の外に出る。
細菌テロだとしたら、大変だ。
この学校はもう危険地帯だ。ガムテープを探し出して生徒たちを隔離して、アルコールをばら撒いて殺菌しないといけない。
そして、アルコールなら、化学の実験を行う部屋にあるはずだ。
だから、ワルキュラは生き残っている生徒を探すために、大声をあげる。
「誰かー!
いないのかー!
返事をしてくれぇー!
化学実験室はどこにあるんだぁー!
殺菌しないと、君たちまで死んでしまうー!」
返事は帰ってこなかった。
ワルキュラは悪い予感を感じて、通路を歩き、隣のクラスを窓越しに覗いた。すると――
「ば、馬鹿なっ……!
もう、この学校はっ!既に死んでいるっ!?
誰かぁー!生きている奴はいないかぁー!
俺が来たから、もう安心だぁー!
返事をしろー!」
隣のクラスも、その隣も、全ての生徒と教師が気絶して、口から泡を噴いて倒れていた。
もう、ワルキュラは物事を、悪い方向に考えるしかない。
「誰も返事がない……?ま、まさか、全生徒が皆殺しにされたっ……!?
この学校は既に全域が汚染エリアだというのかっ……!
このままでは住宅地にまで被害が拡大してしまうっ……!?
許せぬっ……!
俺の青春を妨害するとはっ……!
なんて卑劣なテロリストなんだっ……!」
歴史に残る大事件だと理解したワルキュラは、異次元から、携帯電話を取り出す。
人工衛星を経由する強力な電波を出すから、インフラが整っていない辺境でも使える便利な電話を、頭蓋骨の側面に当て、国軍の責任者を呼び出す。
「俺だ!
至急、化学テロ対策部隊を派遣してくれ!
俺が転校した学校で、細菌テロが発生した!
1時間後に演説を行う!
俺は決してテロには屈しない!」
キリッ!ドヤ顔のワルキュラ。
存在しない新たな強敵との激しい戦いが始まろうとしていた!
……見えない敵と戦う骸骨のせいで
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ