遊ぶ蛇
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知して1発も当たらず、すれ違いざまのビームサーベルとグレネードを受けて終わる。そして織斑はハイメガランチャーの直撃を食らってアリーナのシールドに叩きつけられて気絶した。篠ノ之は訓練機ということで手加減したのか武器は使わずに格闘だけで倒した。全員が落ちたところを簪が拘束してオレがいるピットとは逆のピットに投げ捨てている。
「ラウラ、お疲れ様。こっちで見る限り問題はないみたいだけど、何か問題はあったか?」
『いや、特に問題は見当たらない』
「それじゃあ、本来行う予定だった航続距離のテストだ。一度補給に戻ってくれ」
補給に戻ってくるラウラとデルタを眺めながらどうしてこうなったのかと頭を痛める。
ことの始まりは寮の屋上で燻製の準備をしていた所にクラスメイトの吉野さんがやってきたことから始まる。アリーナで織斑一行が痴話喧嘩で暴れていて同じアリーナで訓練中の春野さんが流れ弾で落ちて気を失っていると連絡が入ったのだ。春野さんはすぐに回収されて保健室に運ばれたそうだが、一度織斑たちにはお灸をすえる必要があると思い現場に向かった。
そこではデルタの航続距離のテストのために準備していたラウラが他の生徒をかばいながら避難させているところだった。簪も同じようにクラスメイトに聞いたのかアリーナへとやってきた。オレと簪は状況を確認してラウラに織斑たちを無力化するように指示を出した。結果、4対1にも関わらず速攻で片がついた。向こう側の被害は胸部周りの装甲と武装が中破程度だろうな。まあ、それぐらいは許容範囲だ。
「こっち、終わったよ。全員先生に預けておいた」
簪が作業を終わらせて傍にやってくる。
「全員反省文の提出みたいだけど、絶対に懲りてない。同じことを繰り返し続けるようなら」
「ほっとけ。勝手に孤立していくだろう。排斥はその後で良い」
あれはもう手遅れだ。イッセーよりも物事を考えていない。あいつは性欲が全面に押し出ていたが、時と場合をわきまえるし、周りに被害が出そうなら自分に向けてどうにかしていたからな。
補給が終わったラウラと簪で航続距離のテストに入る。学園から南東方向に飛べるだけ飛ぶ。出来る限り手を施してあるとは言え、ISでは2000kmに届かず1800kmでエネルギーが切れる。その後は簪と二人で抱えながら更に200km程飛び、海に浮かぶ1隻の船に着艦する。
「万能航行艦オーフィスへようこそ。案内役のシャルロット・エアです」
「隊長、お疲れ様です」
オレ達を出迎えてくれたのはクラリッサと、元シャルル・デュノア、現シャルロット・エアだ。シャルロットは先日、フランス政府と調整が済んだために大暴露会見を行い、デュノア社及び、女性権利保護団体とそれに関わっていた者たちへ致命的なダメージを与えた。フラン
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