第四章
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「すごないか?」
「そうした階級がか」
「凄いっちゅうんか」
「共産主義の中でも」
「何か聞くとな」
その国についてだ。
「あそこ出身成分とかあるらしいし」
「出身!?」
「家のか」
「革命にどれだけ貢献してるかとかな」
とある本でその国を絶賛して書いてあるのを読んで思ったことだ。
「そういうのを基準にしてや」
「身分決めてるんか」
「そうしてるんか」
「その身分がええことないとや」
それこそというのだ。
「首都に住んだりええ仕事に就けんらしい」
「それって共産主義か?」
「ちゃうやろ」
「封建主義やろ」
「そっちやろ」
流石にそうした国についてはだ、友人達もこう言った。階級があるとしか思えないことであるからだ。
「あの国そんなんか?」
「共産主義なのに身分あるんか」
「そうなんか」
「しかもあそこの国家元首がな」
どうかというと。
「全部考えて全部決めて」
「それ独裁か」
「それやっちゅうねんな」
「それちゃうんか。そもそもな」
賢章はさらに言った。
「スターリンかてそやろ」
「ああ、ソ連の」
「あの人もか」
「よお聞いてら独裁者やろ」
共産主義を世界に広めたこの人物もというのだ。
「結局な」
「何かええように言われてるけれどな」
「批判されてた時あっても」
「実際スターリンもそうか」
「独裁者か」
「それであそこの主席もか」
その国の国家元首である。
「何でも自分で考えて決めるんやったらな」
「独裁者か」
「それで革命に近い身分で職業が決まるんやったらか」
「階級社会か」
「共産主義が否定してる筈の」
「資本家や地主がおらんでもや」
賢章は共産主義で否定されていて悪の代名詞の様に言われている者も話に出した、他には体制派の軍人や保守系の知識人、貴族もだ。学校の授業では常に悪として言われている。
「官僚や軍人が偉そうにしてや」
「そうした人達が権力持ってか」
「生まれで身分決めて独裁者がおったら」
「階級社会か」
「それになるか」
「何処が平等やねん」
こうも言った賢章だった。
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